“薪雑木”のいろいろな読み方と例文
旧字:薪雜木
読み方割合
まきざっぽ33.3%
まきざっぽう33.3%
まきざつぼう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小児こども同士が喧嘩して及ばぬ敵の迫る時も、腕白な悪戯いたずら薪雑木まきざっぽで追わるる時も、石垣が逃げ場所で、ぴたりとひそんですがるとそのまま、衣服きものすそのそよそよと、潮に近き唐撫子からなでしこ
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おとがい細ってせさらぼい、年紀とし六十に余るのが、ししの落窪んだ胸に骨のあらわれたのをいはだけて、細帯ばかり、跣足はだしでしかもまなこが血走り、薪雑木まきざっぽう引掴ひッつかんで、飛出したと思うと突然いきなり
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
普通犬の鳴き声というものは、後も先も鉈刀なたち切った薪雑木まきざつぼうを長くいだ直線的の声である。今聞く唸り声はそんなに簡単な無造作むぞうさの者ではない。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)