うぬ)” の例文
「駄目な事だ。いくらもがいてもこの小六が逃がすものか。さッ、来なければうぬ一突きだぞ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
狐池如来衛門とは俺の事じゃ! うぬら山賊の身でありながら、この界隈に立ち廻わり、旅のお侍を苦しめるとは大胆不敵の悪党め! 俺の目にかかった上からは、このまま棄てちゃおかれねえ。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何だ此畜生奴こんちくしやうめうぬ何故なんしや此家に居る? ウン此狐奴、何だ? 寢ろ? カラ小癪な!默れ、この野郎、默れ默れ、默らねえか? 此畜生奴、乞食ほいど癩病どす、天理坊主! 早速じらからと出て行け、此畜生奴!
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
うぬ
檻の中 (新字新仮名) / 波立一(著)