“農奴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のうど50.0%
のうやっこ16.7%
やつ16.7%
サアフ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この男は名子なこという農奴のうどにも劣るひどい生活をつづけているうちに、碌な口ひとつきけないようになり、たまさかものを言うと、つい羽目をはずしてしまうのだろうと思った。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「でも農奴のうやっこと書いてござんすぜ、捨札をごろうじろ」
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「そうです。」とチチコフは答えたが、言葉を柔らげるために、「なに、この世にいない農奴やつをね」と言い足した。
無言で行き遇つて、無言で通り過ぎたが、ツルゲネフの少年時代に、森蔭で農奴サアフの少女に、髪の毛をいぢられたことを、四十年も後になつてから、生々と描いてゐることをおもひ出した。
亡びゆく森 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)