“くわえぎせる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
銜煙管71.4%
咥煙管14.3%
啣煙管14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背戸せどから廻って来たらしい、草鞋を穿いたなりで、胴乱どうらん根付ねつけ紐長ひもながにぶらりとげ、銜煙管くわえぎせるをしながら並んで立停たちどまった。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
生憎あいにくこの近眼だから、顔は瞭然はっきり見えなかッたが、咥煙管くわえぎせるで艪を押すその持重加減おちつきかげん! あっぱ見物みものだッたよ。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
寂しい道だし、一人でもつれ難有ありがたいと喜んだのに、宿はずれの並木へかかると、やっこが綱に代って、親仁は啣煙管くわえぎせるで、うしろ手を組んで、てくりてくりと澄まして帰る。……前後に人脚はまるでなし。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)