“手取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てっと38.5%
てつと15.4%
てとり15.4%
てど15.4%
てどり15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「すぐフランス国境へ逃げださないと、もう間にあわないぞ、手取てっとり早く、用意をしろ。——おい、早くここをあけないか」
人造人間の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たちま荷車にぐるまりてきはじめた——これがまた手取てつとばやことには、どこかそこらに空車あきぐるまつけて、賃貸ちんがしをしてくれませんかとくと、はらつた親仁おやぢ
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ウム己達おらっち彌平やへいどんの処へ来るたってふかしい親類でもねえが、場所中ばしょちゅう関取が出るから来ているのだが、本当にい関取だなア、体格からだが出来て愛敬相撲だ一寸ちょっと手取てとり
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
なお其袂そのたもとから手巾はんかちーふ取出とりだして、声立てさせじと口にませた。くして冬子は、空屋あきやまで手取てど足取あしどりに担ぎ去られたのであった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
加賀のくにの白山谷はくさんだにを、鶴来つるぎ町のほうから手取てどり川に沿って登って来たひとりの旅装の老人が、牛窪うしくぼという村にかかる土橋のところで立停った。年は六十前後、背丈は五尺七寸くらいあった。
似而非物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)