手取てどり)” の例文
加賀のくにの白山谷はくさんだにを、鶴来つるぎ町のほうから手取てどり川に沿って登って来たひとりの旅装の老人が、牛窪うしくぼという村にかかる土橋のところで立停った。年は六十前後、背丈は五尺七寸くらいあった。
似而非物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
一切合切いっさいがっさい屑繭くずまゆまで売ってのけて、手取てどりが四十九円と二十五銭。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)