“一切合切”の読み方と例文
読み方割合
いっさいがっさい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも不思議なことに、警察のあらゆる努力にもかかわらず、賊の所在ありかは勿論、その素姓も、殺人の動機も一切合切いっさいがっさい不明であった。
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
その名箏めいそうも、あの大正十二年の大震災に灰燼かいじんになってしまった。そればかりではないあの黒い門もなにもかも、一切合切いっさいがっさい燃えてしまったのだ。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「へええ、差し上げますには差し上げますですがな。もう一切合切いっさいがっさい種切れで、肴も附け合せも何にもありゃしねえでがす。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)