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一切合切
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いっさいがっさい
ふりがな文庫
“
一切合切
(
いっさいがっさい
)” の例文
しかも不思議なことに、警察のあらゆる努力にも
拘
(
かかわ
)
らず、賊の
所在
(
ありか
)
は勿論、その素姓も、殺人の動機も
一切合切
(
いっさいがっさい
)
不明であった。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その
名箏
(
めいそう
)
も、あの大正十二年の大震災に
灰燼
(
かいじん
)
になってしまった。そればかりではないあの黒い門もなにもかも、
一切合切
(
いっさいがっさい
)
燃えてしまったのだ。
江木欣々女史
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「へええ、差し上げますには差し上げますですがな。もう
一切合切
(
いっさいがっさい
)
種切れで、肴も附け合せも何にもありゃしねえでがす。」
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
私の失言も何も
一切合切
(
いっさいがっさい
)
ひっくるめて押し流し、まるで異った国の樹陰でぽかっと眼をさましたような思いで居られるこの機を逃さず、素知らぬ顔をして話題をかえ
喝采
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「なにも私は軽蔑をして、そういう言葉を使ったのではないよ。私の持論から割り出すと、今川であれ北条であれ、浅井であれ朝倉であれ、世のいわゆる武人なるものは、
一切合切
(
いっさいがっさい
)
野蛮人なのさ」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
一切合切
(
いっさいがっさい
)
屑繭
(
くずまゆ
)
まで売ってのけて、
手取
(
てどり
)
が四十九円と二十五銭。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
一切合切
(
いっさいがっさい
)
、何もないのだ、自分もなければ、世界もない。第一存在の感じがない。ただ無、ただ空である。例えば我々が夢も見ず熟睡している時と同じことだ。
白髪鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
お台所に残って在るもの
一切合切
(
いっさいがっさい
)
、いろとりどりに、美しく配合させて、
手際
(
てぎわ
)
よく並べて出すのであって、手数は要らず、経済だし、ちっとも、おいしくはないけれども、でも食卓は
女生徒
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
加害者は勿論、被害者の身元も、殺人の動機も、
一切合切
(
いっさいがっさい
)
不明であった。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
何もかも
一切合切
(
いっさいがっさい
)
不明であった。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“一切合切”の意味
《名詞・形容動詞》
一切合切(いっさいがっさい)
すべて、全部。
(打ち消しを伴い)一切。全然。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“一切合”で始まる語句
一切合財