“一仕切”の読み方と例文
読み方割合
ひとしきり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そう急に生れるもんじゃないだろうな、子供ってものは。一仕切ひとしきり痛んではまた一仕切治まるんだろう」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一仕切ひとしきりつと、発作ほつさは次第におさまつた。あといつもの通りしづかな、しとやかな、奥行おくゆきのある、うつくしい女になつた。眉のあたりが殊にはれ/″\しく見えた。其時代助は
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
梅が咲くにつけて寒い風は段々むきを南へえて行った。それが一仕切ひとしきりつと、桜のうわさがちらほら私の耳に聞こえ出した。それでも私は馬車馬のように正面ばかり見て、論文にむちうたれた。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)