“一切経”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっさいきょう80.0%
いつさいきやう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五ヵ月ぶりで一切経いっさいきょうの中から世間へ出た時の範宴はんえんのよろこびは、大きな知識と開悟とに満たされて、肋骨あばらぼねのふくらむほどであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また支那滞留中『一切経いっさいきょう』さえも読破したといっている。かかる種類の人は時勢の解釈者としては最もふさわしい人であります。
琉球史の趨勢 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
二三段に積んだ本箱の中にあつたのに、今月につてからそれをことごとく運び出させ、土蔵にあつた一切経いつさいきやうなどをさへそれに加へて、書店河内屋喜兵衛かはちやきへゑ、同新次郎しんじらう、同記一兵衛きいちべゑ
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
こゝ宇治拾遺物語うぢしふゐものがたりへるは、大納言隆国卿だいなごんたかくにきやう皐月さつきより葉月はづきまで平等院びやうどうゐん一切経いつさいきやう山際やまぎは南泉坊なんせんばうこもりたまひ、あふさきるさの者のはなし、高きいやしきをはず、話にしたがおほきなる草紙さうしに書かれけり
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)