一切経いつさいきやう)” の例文
二三段に積んだ本箱の中にあつたのに、今月につてからそれをことごとく運び出させ、土蔵にあつた一切経いつさいきやうなどをさへそれに加へて、書店河内屋喜兵衛かはちやきへゑ、同新次郎しんじらう、同記一兵衛きいちべゑ
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
こゝ宇治拾遺物語うぢしふゐものがたりへるは、大納言隆国卿だいなごんたかくにきやう皐月さつきより葉月はづきまで平等院びやうどうゐん一切経いつさいきやう山際やまぎは南泉坊なんせんばうこもりたまひ、あふさきるさの者のはなし、高きいやしきをはず、話にしたがおほきなる草紙さうしに書かれけり
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)