“観音経”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんのんぎょう83.3%
くわんおんぎやう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ばばの唱える観音経かんのんぎょうの声がそこにする。ばばの眼や耳には、お通の声も姿もなかった。ただ、観音が見える。菩薩ぼさつ御声みこえが聞えている。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手足被杻械しゅそくぴちゅうかい念彼観音力ねんぴかんのんりき釈然得解脱しゃくねんとくげだつ、と牢のなかでも観音経かんのんぎょうんで居たが今ヒョロ/\と縄に掛って仮牢から引出ひきだされるを見ますると
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うろ覚えの観音経くわんおんぎやうを口の中に念じ念じ、例の赤鼻を鞍の前輪にすりつけるやうにして、覚束ない馬の歩みを、不相変あひかはらずとぼとぼと進めて行つた。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)