“煩悩（うるさ）” の例文

旧字：煩惱

夜（よ）に入りて四辺（あたり）の静（しづか）になるにつれ、お村が悲喚（ひくわん）の声冴（さ）えて眠り難（がた）きに、旗野の主人も堪兼（たまりか）ね、「あら煩悩（うるさ）し、いで息の根を止めむず」と藪の中に走入（はしりい）り、半死半生の婦人（をんな）を引出（ひきい）だせば

妖怪年代記 (新字旧仮名) ／ 泉鏡花(著)

「不可（いかん）のう、早くしや早くしや、小児（こども）が集（たか）って煩悩（うるさ）いからの。」

貧民倶楽部 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)

“煩悩”の解説

煩悩（ぼんのう、、クレーシャ、pi: kilesa、キレーサ、en: Kleshas）とは、仏教の教義の一つで、身心を乱し悩ませ智慧を妨げる心の働き（汚れ）を言う。同義語として、漏（ろ、、アーシュラヴァ、pi: asava、アーサヴァ）「有漏」の項目も参照。例 : 「漏尽通」、随眠（ずいめん、, アヌシャヤ、pi: anusaya、アヌサヤ）など、数多くの表現が用いられたりもする。
仏教では、人の苦の原因を自らの煩悩ととらえ、その縁起を把握・克服する解脱・涅槃への道が求められた。釈迦は、まず煩悩の働きを止めるのは気づき（念）であり、そして根源から絶するものは般若（智慧）であると説いている。
部派仏教の時代になると、煩悩の深い分析が行われた。
(出典:Wikipedia)

煩	常用漢字 中学 部首:⽕ 13画
悩	常用漢字 中学 部首:⼼ 10画