去来きよらい)” の例文
旧字:去來
此時病床びやうじやうもとにありし門人○木節もくせつ(翁に薬をあたへたる医なり)○去来きよらい惟然ゐねん正秀せいしう之道しだう支考しかう呑舟どんしう丈草ぢやうさう乙州おつしう伽香かかう以上十人なり。
猿簔さるみのを読む。芭蕉ばせを去来きよらい凡兆ぼんてうとの連句の中には、波瀾老成の所多し。就中なかんづくこんな所は、なんとも云へぬ心もちにさせる。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
其角きかく風雪らんせつ去来きよらい丈草ぢやうさう野坡やば杉風さんぷう北枝ほくし凡兆ぼんてう支考しかう……」
このごろの上下の衆のもどらるゝ 去来きよらい
芭蕉について (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
此時病床びやうじやうもとにありし門人○木節もくせつ(翁に薬をあたへたる医なり)○去来きよらい惟然ゐねん正秀せいしう之道しだう支考しかう呑舟どんしう丈草ぢやうさう乙州おつしう伽香かかう以上十人なり。
山里は万歳まんざい遅し梅の花。翁去来きよらいへ此句を贈られし返辞に、この句二義に解すべく候。山里は風寒く梅のさかりに万歳来らん。どちらも遅しとや承らん。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その「枯野抄」といふ小説は、芭蕉翁ばせををう臨終りんじゆうに会つた弟子でし達、其角きかく去来きよらい丈艸ぢやうさうなどの心持をゑがいたものである。
丈艸ぢやうさう去来きよらいを召し、昨夜目のあはざるまま、ふと案じ入りて、呑舟どんしうに書かせたり、おのおの咏じたまへ
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)