“其角”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きかく93.5%
そのかど6.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同じように、たとえば「炭俵」秋の部の其角きかく孤屋こおくのデュエットを見ると、なんとなく金属管楽器と木管楽器の対立という感じがある。
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
あとの君子自重は、其角きかくの「このところ小便無用花の山」に似て、後者の風流を狙って俗なるに比し、ずっと道学的に洒脱である。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
あいちやんは其後そのあとからぐに其角そのかどまがりましたが、もううさぎ姿すがたえませんでした。あいちやんは屋根やねからずらりと一れつられた洋燈ランプかゞやいてる、ながくてひく大廣間おほびろまました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
丸山の下の横丁まで來ると、其角そのかどを曲る出前持の松公に逢つた。松公は蕎麥そばの出前を、ウンと肩の上へ積上げて、片手に傘をして居たが、女の姿を見て見ぬふりをして行過ぎやうとする。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)