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去来
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きょらい
ふりがな文庫
“
去来
(
きょらい
)” の例文
旧字:
去來
支考
(
しこう
)
、
乙州
(
いっしゅう
)
ら、
去来
(
きょらい
)
に何かささやきければ、去来心得て、病床の
機嫌
(
きげん
)
をはからい申していう。古来より
鴻名
(
こうめい
)
の
宗師
(
そうし
)
、多く
大期
(
たいご
)
に
辞世
(
じせい
)
有り。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
が、中でもっとも頓知というようなことに遠かった人は
去来
(
きょらい
)
のように考えられます。この人の俳句を見るといかにも愚鈍らしいところがみえます。
俳句の作りよう
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
荒天の雲のように、不安と勝気と、また焦躁と剛胆とが、
去来
(
きょらい
)
しぬいていた風である。が、
颯然
(
さつぜん
)
とその心は窓が開いた。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
去来
(
きょらい
)
、
丈草
(
じょうそう
)
もその人にあらざりき。
其角
(
きかく
)
、
嵐雪
(
らんせつ
)
もその人にあらざりき。
五色墨
(
ごしきずみ
)
の徒もとよりこれを知らず。
新虚栗
(
しんみなしぐり
)
の時何者をか
攫
(
つか
)
まんとして得るところあらず。
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
および正月の年の神の
去来
(
きょらい
)
について、特に卯の日を重視する
風
(
ふう
)
は、現在もなお到る処に残っている。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
と思うと、どこか家畜のような所のある
晴々
(
はればれ
)
した眼の中にも、絶えず落ち着かない光が
去来
(
きょらい
)
した。
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
西鶴の面目は唯その文の軽妙なるに留っている。元禄時代にあって俳諧をつくる者は皆名文家である。芭蕉とその門人
去来
(
きょらい
)
東花坊
(
とうかぼう
)
の如き皆然りで、
独
(
ひとり
)
西鶴のみではない。
正宗谷崎両氏の批評に答う
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
去来
(
きょらい
)
がいわく、除夜より元朝掛けて鼠の事を嫁が君というにや、本説は知れずとぞ、今按ずるに年の始めには万事祝詞を述べ
侍
(
はべ
)
る物にしあれば、寝起きといえる
詞
(
ことば
)
を忌み
憚
(
はばか
)
りてイネツム
十二支考:11 鼠に関する民俗と信念
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
去来
(
きょらい
)
だ。苦笑を禁じ得ない。さぞや苦労をして作り出した句であろう。去来は
真面目
(
まじめ
)
な人である。しゃれた人ではない。けれども、
野暮
(
やぼ
)
な人は、とかく、しゃれた事をしてみたがるものである。
天狗
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
駒が岳のよく見える処で、三脚を
据
(
す
)
えて、十八九の青年が
水彩写生
(
すいさいしゃせい
)
をして居た。駒が岳に雲が
去来
(
きょらい
)
して、沼の水も林も
倏忽
(
たちまち
)
の中に
翳
(
かげ
)
ったり、照ったり、見るに面白く、写生に困難らしく思われた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
最後にもう一つ「
猿蓑
(
さるみの
)
」で芭蕉
去来
(
きょらい
)
凡兆
(
ぼんちょう
)
の
三重奏
(
トリオ
)
を取ってみる。
連句雑俎
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
有名な「
灰汁桶
(
あくおけ
)
」の連句の中に、
去来
(
きょらい
)
の
かぶらずし
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
という説を主張していることは前章に述べた通りでありますが、それと全然反対なのは
去来
(
きょらい
)
であります。
俳句の作りよう
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
さて京の方はというと、
去来
(
きょらい
)
という大たて者がいて、いつも其角と
睨
(
にら
)
みあって居るので、この二人が東西の両大関になって居るです。しかし去来には
風国
(
ふうこく
)
、
野明
(
やめい
)
位より外に弟子がない。
俳句上の京と江戸
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
の次に
去来
(
きょらい
)
の傑作
映画時代
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
しかもその非凡の才識も積極的美の半面はこれを開くに及ばずして
逝
(
ゆ
)
きぬ。けだし天は俳諧の名誉を芭蕉の専有に帰せしめずして更に他の偉人を待ちしにやあらん。
去来
(
きょらい
)
、
丈草
(
じょうそう
)
もその人にあらざりき。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
凡
(
およ
)
そ天下に
去来
(
きょらい
)
程
(
ほど
)
の小さき墓に参りけり
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
鳶
(
とび
)
の羽もかいつくろひぬ初しぐれ
去来
(
きょらい
)
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
動くとも見えで畑打つ麓かな
去来
(
きょらい
)
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
二番
草
(
ぐさ
)
取りも果さず穂に
出
(
いで
)
て
去来
(
きょらい
)
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
冬枯の木の間尋ねん売屋敷
去来
(
きょらい
)
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
“去来”の意味
《名詞》
行ったり来たりすること。ゆきき。往来。
感情や記憶などが浮かんだり消えたりすること。
過去と未来。
(出典:Wiktionary)
“去来(向井去来)”の解説
向井 去来(むかい きょらい、慶安4年(1651年) - 宝永元年9月10日(1704年10月8日))は、江戸時代前期の俳諧師。蕉門十哲の一人。本名は兼時、幼名は慶千代、字は元淵、通称は喜平次・平次郎、別号に義焉子・落柿舎がある。
(出典:Wikipedia)
去
常用漢字
小3
部首:⼛
5画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
“去来”で始まる語句
去来忌
去来発句集