“灰汁桶”の読み方と例文
読み方割合
あくおけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かたの角の蕎麦屋の台所口とがつづいたあと、右には同じく浅倉屋の土蔵、左には、表に灰汁桶あくおけの置かれた女髪結のうちがあった。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
まず前にも例示した『灰汁桶あくおけ』の巻を開いて見る。芭蕉の「あぶらかすりて」の次の次に去来の「ならべてうれし十のさかずき」が来るのである。
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
空は灰汁桶あくおけぜたような色をして低く塔の上に垂れ懸っている。壁土をとかし込んだように見ゆるテームスの流れは波も立てず音もせず無理矢理むりやりに動いているかと思わるる。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)