去来ゆきゝ)” の例文
旧字:去來
かゝる時、はからず目に入つた光景は深く脳底にり込まれて多年これを忘れないものである。余が今しも車窓より眺むる処の雲の去来ゆきゝや、かばの林や恰度ちやうどそれであつた。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
暮近くなつた空の雲の去来ゆきゝや輪をなして回転し去る林の立木を茫然と眺めて居た。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)