“やむ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤム
語句割合
65.8%
23.7%
5.3%
営業上已2.6%
2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御境遇をお察し申せばやむを得ないと存じます。私は始終お次の間にやすんで居ましたが、夜は殆んどお息みになったことはなかったと存じます。
蛇性の執念 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
夫より此署へ来た所丁度谷間田が出て行く所で私しは呼留たれど彼れ何か立腹の体で返事もせず去て仕舞いましたそれゆえやむを得ず私しは又宿所へ引返しましたが
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
相議するやひさし、余奮つて曰く、水をふて此嶮所けんしよを溯る何かあらん、未だ生命を抛つの危険きけんあるをずと、しふあへて余をさんするものなし、余此に於てやむを得ずかたく後説を
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
謡をうたう事も全然未定だったので、営業上已やむを得ず一年前のきわめて告白し難い所を告白したのである。
元日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
黙翁は老いてやむに至って、福山氏に嫁した寿美を以て、善庵にじつを告げさせ、本姓に復することを勧めた。しかし善庵は黙翁の撫育ぶいくの恩に感じてうけがわず、黙翁もまた強いて言わなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)