やむ)” の例文
さらに聞き入ず否々和主達おまへたちが殺したりと云には非ず御知らせ有しは少しの災難さいなん手續てつゞきなればやむを得ず夫ともたつて止まるをいなとならばなは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
夫より此署へ来た所丁度谷間田が出て行く所で私しは呼留たれど彼れ何か立腹の体で返事もせず去て仕舞いましたそれゆえやむを得ず私しは又宿所へ引返しましたが
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
それも思うようには出来ないので、やむを得ないから、この辺の雑木はつまり、エゾノタケカンバとミヤマハンノキと中に少しずつ、ハイマツも混じっているが、高サが三
利尻山とその植物 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
其の車夫は以前長脇差のはてで、死人しびと日数ひかずって腐ったのをぎ附け、んでも死人に相違ないと強請ゆすりがましい事を云い、三十両よこせと云うから、やむを得ず金を渡し
徳川氏三百年の治世の下に遊廓の勢力甚だ蔓延したりしも、亦たやむを得ざる事実なり。
ただ、その内容とは全然無関係な発表の形式方法にだけ、やむを得ない虚偽が混っていた訳であるが、それもタッタ今、真実の形に訂正して、君に報告してしまったばかりのところである。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
二タおし三おしにいたればいかなる人もあつきこと暑中のごときゆゑ、堂のほとりにある大なる石の盥盤てうづばちに入りて水をび又押に入るもあり。一ト押おしてはいきをやすむ、七押七をどりにてやむさだめとす。
「けれどもそれやむを得ないでしょう。」
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
平兵衞はかうべふりかたじけなけれども明日は餘儀よぎなきことのあるゆゑに是非共今宵こよひかへらずば大いに都合あしかりなんかく御暇おいとま申さんと立上れば庄右衞門もやむ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
年に似合ず白髪が有てく/\見ッとも無いからやむを得ず染たのです(荻)是は感服だ実に感服(大)サア是から後はじきに分りましょう支那人の中で独楽を弄ぶ位の子供があっ
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
二タおし三おしにいたればいかなる人もあつきこと暑中のごときゆゑ、堂のほとりにある大なる石の盥盤てうづばちに入りて水をび又押に入るもあり。一ト押おしてはいきをやすむ、七押七をどりにてやむさだめとす。
いっその事此処ここで露営した方がと思うた、それはツマリこの石のゴロゴロした谷を伝うて下るのであるから、とても今までのようなことではないという話であったから、やむを得ずそのことに決した
利尻山とその植物 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
願ひ上ますとて少しもうごかざれば門番の者もやむを得ず此事を訴訟所うつたへじよとゞけ門内へ入置て町所家主の名前等を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)