やむ)” の例文
この連中れんちゆうは雑多な人間の寄合よりあひで純粋の興行師は案外にすくなく、やむを得ずこの仲間に身を寄せて居るものの、なにがな一芸を修めて日本へ帰りたいと心掛けて居る者が多いさうである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
相議するやひさし、余奮つて曰く、水をふて此嶮所けんしよを溯る何かあらん、未だ生命を抛つの危険きけんあるをずと、しふあへて余をさんするものなし、余此に於てやむを得ずかたく後説を
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)