“いただ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イタダ
語句割合
69.3%
26.3%
頂戴2.2%
0.7%
0.4%
焦立0.4%
0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜ゆうべ、あなたのお兄さんからいただいた金が、別に盗賊も入ったようにもないのに、そっくりなくなったのです、どうしたのでしょう」
白っぽい洋服 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
どうぞ是非ぜひ一ついていただきたい、とうのは、じつはそうわけであるから、むしろきみ病院びょういんはいられたほう得策とくさくであろうとかんがえたのです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「はいはい申兼もうしかねましたことなれど、この洗濯賃をあてにして、今日はまだ御膳ごぜん頂戴いただきましねえ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
極光をいただけり。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
一行がこの絶頂に於て非常に驚いたのは古来いまだかつて人間の入りし事のないちょうこの山のいただきに多年風雨にさらされ何ともいえぬ古色をびた錫杖しゃくじょうの頭と長さ八寸一分、幅六分
越中劍岳先登記 (新字新仮名) / 柴崎芳太郎(著)
蝋燭のほのおがちらちら右左へ揺れるので、黒い柱やすすけた天井はもちろん、の勢の及ぶ限りは、穏かならぬ薄暗い光にどよめいて、自分の心をさびしく焦立いただたせた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そこで最後の握手をすると松風号からヒラリと飛び下りた。落下傘はうまくひらいた。一時間あまりかかって下りたところは、島根県のある赤禿げ山のいただきだった。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「舟の中で沢山種々いろんなものをいただきましたから。」
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)