黄蜀葵とろろあふひ)” の例文
茴香うゐきやう野罌粟のげし黄蜀葵とろろあふひ色々いろいろと物言ひかけるよその小花こばなよりも、おまへたちのはうがわたしはすきだ。ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
黄蜀葵とろろあふひ土耳古皇帝とるこくわうてい鍾愛しようあいの花、麻色あさいろに曇つた眼、肌理きめこまかな婀娜あだもの——おまへの胸から好いにほひがする、潔白の氣は露ほどもないにほひがする。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)