“かたき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カタキ
語句割合
51.2%
22.5%
10.8%
仇敵9.4%
讐敵2.5%
0.9%
仇讐0.7%
讐仇0.7%
復讐0.5%
堅気0.2%
(他:3)0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに其目の怨めしさうなのが段々險しくなつて來て、とう/\かたきの顏をでも睨むやうな、憎々しい目になつてしまひます。
高瀬舟 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
実之助は、この半死の老僧に接していると、親のかたきに対して懐いていた憎しみが、いつの間にか、消え失せているのを覚えた。
恩讐の彼方に (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「ハムレツト」の悲劇もゲエテによれば、思想家たるべきハムレツトが父のかたきを打たなければならぬ王子だつた悲劇である。
「あの方と、此處の御主人とは元同じ藩中で、——あの方は、御主人をかたきのやうに思ひ込んでゐる樣子でございますが——」
卒業したら、その日から、(私も掏摸かい、見て頂戴。)と、貴下の二階に居てかたきを取ってやりたかったに、残念だわねえ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
言はれて見れば其の通りであるから、貞盛も吾が女房の兄弟の仇、言はず語らずの父のかたきであるから、心得た、と言切つた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
封建時代とはちがつた仕方で、今の資本主義の世の中にも、孝子の仇敵かたき討ちがふだんに行はれて居ることを知るべきである。
宿命 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
それを娘と知っていたら、いや、その時だって気が付いたら、按摩が親の仇敵かたきでも、わっしあ退治るんじゃなかったんだ。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
否、むしろ讐敵かたき同士かも知れない……という驚愕すべき事実を、いとも儼然げんぜんと証拠立てている事になるではないか。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ただ妹の千世と、一郎と、娘の讐敵かたきは同じ奴……この絵巻物の事情わけを知りながら、あの一郎に見せた奴が……
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
このついでに言う、蛇を身のかたきとする蛙の中にも、飛蛙フライイング・フログというのがある。
武は心を痛めながらそこを出て、急いでたくさんの金を邑宰むらやくにんに送り、また百金を七郎のかたきの家へ送ったので、一ヵ月あまりで事がすんで七郎はゆるされて帰って来た。
田七郎 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
……正木、若林の両博士は、表面上無二の親友のように見せかけているが、内実は互いに深刻な敵意を抱き合っている仇讐かたき同志である。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
毎日毎夜れ程男の玩弄おもちやになつて居りながら、此世で仇讐かたきの一つもつて置かなかつたなら、未来で閻魔様えんまさまに叱かられますよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ようようの思いで当地に立越えてみますれば……狙う讐仇かたきの一柳斎は……貴方様の御師匠さま……
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「……オ……俺は、お前を一人前に育て上げてから、両親の讐仇かたきを討たせようと思って、そればっかりを楽しみの一本槍にして、今日まで生きて来たんだ」
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「しかしあの男はどこまでも誠実で軽薄なところがないから好い。迷亭などとは大違いだ」と主人はアンドレア・デル・サルトと孔雀くじゃくの舌とトチメンボーの復讐かたきを一度にとる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
僕は君から是程深刻な復讐かたきを取られる程
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
甚「一分や二分じゃア借りたってわっちの身の行立ゆきたつ訳は有りませんねえ、借金だらけだから些と眼鼻めはなを付けて私も何うか堅気かたきに成りてえと思ってお願い申すのだが、それを一分ばかり貰っても法が付かねえから、少し眼鼻の付く様にモウ些とばかり何うかね」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
僕はこの通り自然に復讎かたきを取られて
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「君は何だって、あの時僕の為に泣いてくれたのだ。なんだって、僕の為に三千代を周旋しようとちかったのだ。今日こんにちの様な事を引き起す位なら、何故なぜあの時、ふんと云ったなり放って置いてくれなかったのだ。僕は君からこれ程深刻な復讎かたきを取られる程、君に向って悪い事をした覚がないじゃないか」
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
左手をもつて敵手かたきに揖す、
決闘 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
新井あらい宿しゅくより小出雲坂おいずもざかおいずの坂とも呼ぶのが何となく嬉しかった。名に三本木の駅路うまやじと聴いては連理のの今は片木かたきなるを怨みもした。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)