“がたき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
51.6%
12.9%
9.7%
仇敵6.5%
競争6.5%
6.5%
上敵3.2%
讐仇3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この商売がたきでもあり、親しい友だちでもある民間探偵から、事の仔細しさいを聞き取ると——彼は今宵こよいの明智の計画についてよく知っていたから
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
度々来ているうち、その事もなげな様子と、それから人の気先をね返す颯爽さっそうとした若い気分が、いつの間にか老妓の手頃な言葉がたきとなった。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
名医の診断は庸医の診断の全く誤謬なるを示すことあるがごとく、全能の神より見賜う時は不治と称する汝の病もまたがたきの病にはあらざるべし。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「呉服仲間は、馬鹿にできん商売仇敵がたきとして、はやおそれておる」
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
おもへばこれも順〻競争がたきの世のさまなり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
先ず第一は吉原へ参って、誰袖の行状探り出すこと、第二にはうつつぬかして通いつめた色がたき共じゃが、対手は三人ある。
いや/\、それは間違ひ、親分では無い商売上敵がたきぢやさうな、と我れ知り顔に語り伝へぬ。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
そこで斯様かように精神病の。原因もとが何やら解からぬとこから。出来た迷信邪法を使って。悪い事する奴等が出て来た。しかも余っぽど怜悧りこうな奴等じゃ。物のうらみや嫉妬や毛嫌い。又は政敵、商売讐仇がたきと。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)