“あど”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アド
語句割合
33.3%
漁場16.7%
16.7%
安曇16.7%
愛度16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一列ひとならび、むしろの上を六尺ばかり、ぐるりと廻る。手足も小さくあどない顔して、目立った仮髪かつらまげばかり。麦藁細工むぎわらざいくが化けたようで、黄色の声でせた事、ものを云う笛を吹くか、と希有けぶに聞える。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「さうでもないけれど、うち漁場あどは沖やさかい今まであんまり獲れなんだ。長平などは下手しもてやもんで、今までに大分つたれど。」
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「本当だ、今年も来ることは来ようけれど、去年より漁場あどが悪いからどうだかな。」
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
それにはアドカ・アガセムというなまりも手伝っているらしく思われるけれども、単にそれのみでなく、「あどか吾がせむ」という切実な句が此歌の価値を高めているからであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
明神岬の鼻を一寸𢌞ると大溝の町が水に臨んで立つてゐる。そこから琵琶湖の岸に沿ふて近江國の西北端になつてゐる高島郡の平野が安曇あど川を挾んで濶けてゐる。
湖光島影:琵琶湖めぐり (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)
思へば女が四歳よつの年、振分髪の童姿、罪も報も無き顔に愛度あどなき笑みの色を浮めて、父上〻〻と慕ひ寄りつゝ縋りまゐらせたるを御心強くも、椽より下へと荒らかに踢落けおとし玉ひし其時が
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)