“筆洗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっせん66.7%
ふであらい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さながら筆洗ひっせんの中で白筆はくひつを洗ったように棚曳たなびき、冴え渡った月は陳士成に向って冷やかな波をそそぎかけ、初めはただあらたに磨いた一面の鉄鏡に過ぎなかったが
白光 (新字新仮名) / 魯迅(著)
霧のれた山はおりおり頂を見せる。足下に流るる水を筆洗ひっせんに汲んで鼠色の雲を画き浅緑の岩を画く。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
余り馬鹿々々しい、十八文ばかりあっても無くても同じことだと思うて売らなかったのが、その後四十何年無事で、今は筆洗ふであらいになって居るのも可笑おかしい。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)