“ひっせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
筆洗66.7%
筆尖33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さながら筆洗ひっせんの中で白筆はくひつを洗ったように棚曳たなびき、冴え渡った月は陳士成に向って冷やかな波をそそぎかけ、初めはただあらたに磨いた一面の鉄鏡に過ぎなかったが
白光 (新字新仮名) / 魯迅(著)
霧のれた山はおりおり頂を見せる。足下に流るる水を筆洗ひっせんに汲んで鼠色の雲を画き浅緑の岩を画く。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
腫物の皮膚に油絵の具のつきはよかった。彼は絵の具を介して筆尖ひっせんでこの怪物の面を押し擦るタッチのうちに病友がいかにこの腫物を憎んだか。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)