“卓敬”の読み方と例文
読み方割合
たくけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太祖の崩ぜるはうるう五月なり、諸王の入京にゅうけいとどめられてよろこばずして帰れるの後、六月に至って戸部侍郎こぶじろう卓敬たくけいというもの、密疏みっそたてまつる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
高巍こうぎの説は、敦厚とんこうよろこしと雖も、時既におそく、卓敬たくけいの言は、明徹用いるに足ると雖も、勢かえし難く、朝旨の酷責すると、燕師えんしの暴起すると、実にたがいあたわざるものありしなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
戸部侍郎こぶじろう卓敬たくけいとらえらる。帝曰く、なんじ前日諸王を裁抑さいよくす、今また我に臣たらざらんかと。敬曰く、先帝し敬が言にりたまわば、殿下あにここに至るを得たまわんやと。帝怒りて之を殺さんと欲す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)