“カミ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:かみ
語句割合
33.3%
27.3%
9.1%
主婦6.1%
6.1%
賀美3.0%
前方3.0%
3.0%
3.0%
3.0%
長上者3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも隣りが、那珂郡ですからカミナカだと云う人もありますが、あの近所は方々に神山だの石神などと神の字の在所があるところでね。
「ミ」に対してあまねく「美」および「微」の字を用いた中に「カミ」の「み」にはいつも「微」を用いて「美」を用いないということに気がつきながら
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
表向きは、かうした色の禁令が、次第に行きわたつて來たけれど、家の女部屋までは、カミの目も屆くはずはなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
親切な宿の主婦カミさん
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
其は、地方の領家リヤウケの勢力下から逃げこんだ家の由緒を、完全に忘れ果てゝからであつた。其カミから持ち伝へた口立ての系図には、利仁・良文や所縁ツガもない御子ミコ様などを、元祖と立てゝゐた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ところが、賀美カミ郡賀美村とか、宇賀美とか神山など神の字の地名が多く、賀美村の石神は日本の道祖神の総本家という伝えも残っている。
ここの旦那や私の生れたのが賀美カミ郡賀美村。賀美というのは神様の神らしいそうです。
竃に——或はかまどの前方カミにか——はやしの木柴(?)を立て定めて、旅人我の魂を浄め籠めて置かう。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
速記者のとつてくれたのも、少しあるが、殊に、認識不十分・表現不完全な、カミづった様なものになつてゐる。
古代研究 追ひ書き (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此の女房と云うのは大原の民部入道親範の女で左衛門のカミの殿と云った御人である。
タマのたぐひにて、五色ゴシキのひかりあり。深山オクヤマイシアヒダにいでくるものにて、カミをかさねたるごとくかさなりあひて、げば、よくはがれて、うすく、カミのやうになれども、にいれてもやけず。
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
数氏の長上者カミ等によつて奏上せられる様になつてからは、其根元たる中臣寿詞は、即位式——古くは二回、大嘗祭にも——に奏上せられることに定まつて来たのである。