“所縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょえん25.0%
ゆかり25.0%
いはれ8.3%
いわれ8.3%
しよえん8.3%
しよゑん8.3%
よすが8.3%
ツガ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうした所縁しょえんの深い新作が増補として、「第二桐の花」としてでも加えられねばならない恋々たる気持にもなる。何という情痴であろうと果敢はかなくもなった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
その所縁ゆかり家族やからともあがめられき、あゝブオンデルモンテよ、汝が人のすゝめをれ、これとえにしを結ぶを避けしはげにいかなるわざはひぞや 一三九—一四一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
一四六さる由縁ゆゑ有りて人のさせしを、兄の見とがめてかくのたまふなり。父、何の一四七ほまれありてさる宝をば人のくれたるぞ。一四八更におぼつかなき事。只今所縁いはれかたり出でよとののしる。
だんだん今松はお酒の気のない日には所縁いわれない強迫観念をおぼえるようになってきた。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
彼はこの最愛者によつて一念悟達するの尊とき所縁しよえんを得たる也。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
隱元豆いんげんまめつるなどをたけのあらがきからませたるがおりき所縁しよゑんげん七がいへなり、女房にようぼうはおはつといひて二十八か九にもなるべし、ひんにやつれたれば七つもとしおほえて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
従って進歩の所縁よすがとなるべき関係以外は、全然その存在を認められない。かのいたずらに地上生活を陰惨いんさんならしめ、いたずらに魂の発達を阻害する人為的束縛は、肉体の消滅と同時に、跡方もなく断絶する。
其は、地方の領家リヤウケの勢力下から逃げこんだ家の由緒を、完全に忘れ果てゝからであつた。其カミから持ち伝へた口立ての系図には、利仁・良文や所縁ツガもない御子ミコ様などを、元祖と立てゝゐた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)