ノボ)” の例文
その晩は、更けて月がノボつた。身毒は夜ナカにふと目を醒ました。見ると、信吉法師が彼の肩を持つて、揺ぶつてゐたのである。
身毒丸 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「——右府様御諚ゴジョウニハ、中国ヘノ陣用意出来候エバ、家中ノ士馬、旌旗セイキノ有様、御覧成サレ度キ御旨オムネニ候間、早々、人数召連レラレマカノボリ候エ。……と、かようにある」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
谷からに生えノボつて居る萱原は、一様に上へ/\とり昇るやうに、葉裏を返してき上げられた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
郷軍、鎮台兵ノ全力ヲ挙ゲテ、北方ヨリイテノボ
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此身が、段々なりノボると、うま人までがおのづとやつこ心になり居つて、いや嫉むの、そねむの。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
アニノボランヤ望夫台ボウフダイ
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此身が、段々なりノボると、うま人までがおのづとやつこ心になり居つて、いや嫉むの、そねむの。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
アニノボランヤ望夫台
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此身が、段々なりノボると、うま人までがおのづとやつこ心になり居つて、いや嫉むの、そねむの。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
峰の松原も、空樣ソラザマに枝を掻き上げられた樣になつて、悲鳴を續けた。谷からに生えノボつて居る萱原は、一樣に上へ/\とり昇るやうに、葉裏を返してき上げられた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
峰の松原も、空樣ソラザマに枝を掻き上げられた樣になつて、悲鳴を續けた。谷からに生えノボつて居る萱原は、一樣に上へ/\とり昇るやうに、葉裏を返してき上げられた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
実質的内容は一つではあるが、形体的内容は、二つ以上にノボることがある。
和歌批判の範疇 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)