じやう)” の例文
勿論もちろん飛騨越ひだごゑめいつたには、七に一けんに五けんといふ相場さうば其処そこあはめしにありつけば都合つがふじやうはうといふことになつてります。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから豊前太夫ぶぜんだいふました。富本とみもとじやうるりにせうらうましたので、長唄ながうた出囃でばやしります。岩「成程なるほどこれはえらい、ぢやア見にきませう。 ...
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
じやうの幾しよに建てられた洋人の家屋のとりどりに塗料のちがふのが車体の移ると共に見えなくなるのは活動写真の様である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
手紙の筆蹟もじやうの方であり年齡三十七八、恐らく相當の美貌を持ち、心にも物質にも餘裕があつて作家には初めて手紙を書いて送つたといふこと
巷の子 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
〔譯〕果斷くわだんは、より來るもの有り。より來るもの有り。ゆうより來るもの有り。義と智とをあはせて來るもの有り、じやうなり。たゞゆうのみなるはあやふし。
もうすぐ地じやうに出られます
七分間で最終の停車場ステエシヨンに下車し、香港ホンコンホテルの門前に出て支那人のく長い竹のしなこし椅子に乗つた。轎夫けうふは皆跣足すあしである。山じやうみちすべてコンクリイトで固められて居る。石を敷いた所もある。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)