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達
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たつ
ふりがな文庫
“
達
(
たつ
)” の例文
といふのが、
幻花子
(
げんくわし
)
が、
小魔石斧
(
せうませきふ
)
や、
完全
(
くわんぜん
)
に
近
(
ちか
)
い
土器
(
どき
)
などを
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
したので、
余等
(
よら
)
の
發掘熱
(
はつくつねつ
)
がそろ/\
高度
(
かうど
)
に
達
(
たつ
)
しかけたからである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
かういふ
大規模
(
おほきぼ
)
の
噴火
(
ふんか
)
も
最高調
(
さいこうちよう
)
に
達
(
たつ
)
するのは
數日
(
すうじつ
)
或
(
あるひ
)
は
一週間内
(
いつしゆうかんない
)
にあるので、その
後
(
ご
)
は
噴火勢力
(
ふんかせいりよく
)
とみに
減退
(
げんたい
)
して
行
(
ゆ
)
くのが
通常
(
つうじよう
)
である。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
其
(
その
)
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
を
飛揚
(
ひやう
)
して、
誰
(
だれ
)
か一二
名
(
めい
)
、
印度
(
インド
)
のコロンボ
市
(
し
)
か
其他
(
そのた
)
の
大陸地方
(
たいりくちほう
)
の
都邑
(
とゆう
)
に
達
(
たつ
)
し、
其處
(
そこ
)
で、
電光艇
(
でんくわうてい
)
が
要
(
えう
)
する十二
種
(
しゆ
)
の
藥液
(
やくえき
)
を
買整
(
かひとゝの
)
へ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
も
更
(
さら
)
に聞き入ず否々
和主達
(
おまへたち
)
が殺したりと云には非ず御知らせ有しは少しの
災難
(
さいなん
)
手續
(
てつゞ
)
きなれば
止
(
やむ
)
を得ず夫とも
達
(
たつ
)
て止まるを
否
(
いな
)
とならば
繩
(
なは
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
四
通
(
つう
)
八
達
(
たつ
)
とでも言いましょうか、江戸始まって以来の奇才と評判される多忙
多端
(
たたん
)
の源内先生が、明和七年正月十六日の朝ぼらけ
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
其後
(
そのご
)
雲飛
(
うんぴ
)
は
壮健
(
さうけん
)
にして八十九歳に
達
(
たつ
)
した。我が
死期
(
しき
)
來
(
きた
)
れりと自分で
葬儀
(
さうぎ
)
の
仕度
(
したく
)
などを
整
(
とゝの
)
へ
又
(
ま
)
た
子
(
こ
)
に
遺言
(
ゆゐごん
)
して石を
棺
(
くわん
)
に
收
(
おさ
)
むることを
命
(
めい
)
じた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「この本だと、今丸善の内田さんからも借覧を申込まれては居るが、さういふ
達
(
たつ
)
ての御希望なら、お譲りしてもいゝんだが……」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と
同時
(
どうじ
)
に、
一藝
(
いちげい
)
に
達
(
たつ
)
した、いや——
從兄弟
(
いとこ
)
だからグツと
割
(
わり
)
びく——たづさはるものの
意氣
(
いき
)
を
感
(
かん
)
じた。
神田兒
(
かんだつこ
)
だ。
彼
(
かれ
)
は
生拔
(
はえぬ
)
きの
江戸兒
(
えどつこ
)
である。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
垂直的
(
すいちよくてき
)
の
森林帶
(
しんりんたい
)
でいひますとこの
帶
(
たい
)
の
下部界
(
かぶかい
)
が、
暖帶林
(
だんたいりん
)
の
上部界
(
じようぶかい
)
にあたり、この
帶
(
たい
)
の
上部界
(
じようぶかい
)
は
臺灣
(
たいわん
)
では
中央
(
ちゆうおう
)
で
一萬尺
(
いちまんじやく
)
の
高山
(
こうざん
)
に
達
(
たつ
)
してゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
併
(
しかし
)
ながら
金解禁
(
きんかいきん
)
の
準備
(
じゆんび
)
としては
在外正貨
(
ざいぐわいせいくわ
)
を
潤澤
(
じゆんたく
)
に
持
(
も
)
ち
得
(
え
)
たことはその
準備
(
じゆんび
)
の
大半
(
たいはん
)
の
目的
(
もくてき
)
を
達
(
たつ
)
したと
云
(
い
)
つて
差支
(
さしつかへ
)
ないのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
村民を
集
(
あつ
)
めて文珠菩薩の
祭礼
(
さいれい
)
を
行
(
おこな
)
ひ、
併
(
あは
)
せて此一行をも
招待
(
せうたい
)
すべし、而して漸次道路を
開通
(
がいつう
)
し
爰
(
ここ
)
に
達
(
たつ
)
し、世人をして
参詣
(
さんけい
)
するを得せしめんと
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
母はんは、苦労ばかりお仕やはっても、いい智恵の浮ばんお人やし、
達
(
たつ
)
やかて、まだ年若やさかい、何の頼りにもならん。
栄蔵の死
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
かように
目録
(
もくろく
)
やそれ
以外
(
いがい
)
の
書物
(
しよもつ
)
が
出版
(
しゆつぱん
)
せられて、
研究
(
けんきゆう
)
の
結果
(
けつか
)
が
發表
(
はつぴよう
)
されるようにならなければ、
眞
(
しん
)
の
博物館
(
はくぶつかん
)
の
役目
(
やくめ
)
は
達
(
たつ
)
せられないのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
輝祖は開国の大功臣たる
中山王
(
ちゅうさんおう
)
徐達
(
じょたつ
)
の子にして、
雄毅
(
ゆうき
)
誠実、父
達
(
たつ
)
の風骨あり。
斉眉山
(
せいびざん
)
の
戦
(
たたかい
)
、
大
(
おおい
)
に燕兵を破り、前後数戦、
毎
(
つね
)
に良将の名を
辱
(
はずかし
)
めず。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
〔譯〕君子は自ら
慊
(
こゝろよ
)
くし、小人は自ら
欺
(
あざむ
)
く。君子は自ら
彊
(
つと
)
め、小人は自ら
棄
(
す
)
つ。上
達
(
たつ
)
と下
達
(
たつ
)
とは、一の
自
(
じ
)
の字に
落在
(
らくざい
)
す。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
如何
(
いか
)
なる
事業
(
じげふ
)
に
從
(
したが
)
ふとも、
體力
(
たいりよく
)
此
(
これ
)
に
伴
(
ともな
)
ふて
強健
(
きやうけん
)
ならずば、
意
(
い
)
の
如
(
ごと
)
く
活動
(
くわつどう
)
する
能
(
あた
)
はず、
又
(
また
)
所期
(
しよき
)
の十一だも
達
(
たつ
)
する
能
(
あた
)
はざるは、
世上
(
せじやう
)
に
其
(
その
)
例
(
れい
)
を
多
(
おほ
)
く
見
(
み
)
る
處
(
ところ
)
なり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
それから家老
中泉撰司
(
なかいづみせんし
)
を
以
(
もつ
)
て、
奉行所詰
(
ぶぎやうしよづめ
)
のもの一同に、
夜中
(
やちゆう
)
と
雖
(
いへども
)
、格別に用心するやうにと云ふ
達
(
たつ
)
しがあつた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そして、たとへば、たとへばと
諸賢
(
しよけん
)
のの
麻雀振
(
マアジヤンぶり
)
も
紹介
(
せうかい
)
する
積
(
つも
)
りだつたが、ちやうど
許
(
ゆる
)
された
枚數
(
まいすう
)
にも
達
(
たつ
)
したし、あとの
祟
(
たた
)
りも
恐
(
おそ
)
ろしいので。(
昭
(
せう
)
五・三・三)
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
卯平
(
うへい
)
の
手
(
て
)
もとは
餘程
(
よほど
)
狂
(
くる
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
彼
(
かれ
)
はすつと
燐寸
(
マツチ
)
を
擦
(
す
)
つたが
其
(
そ
)
の
火
(
ひ
)
は
手
(
て
)
が
落葉
(
おちば
)
に
達
(
たつ
)
するまでには
微
(
かす
)
かな
煙
(
けぶり
)
を
立
(
た
)
てゝ
消
(
き
)
えた。
燐寸
(
マツチ
)
はさうして五六
本
(
ぽん
)
棄
(
す
)
てられた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
縁附
(
えんづ
)
きてより
巳
(
すで
)
に
半年
(
はんとし
)
となるに、
何
(
なに
)
一つわが
方
(
かた
)
に
貢
(
みつ
)
がぬは
不都合
(
ふつがふ
)
なりと
初手
(
しよて
)
云々
(
うん/\
)
の約束にもあらぬものを
仲人
(
なかうど
)
の
宥
(
なだ
)
むれどきかず
達
(
たつ
)
て娘を
引戻
(
ひきもど
)
したる母親
有之候
(
これありそろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
思想
(
しさう
)
の
人間
(
にんげん
)
が
成熟
(
せいじゆく
)
の
期
(
き
)
に
達
(
たつ
)
して、
其思想
(
そのしさう
)
が
發展
(
はつてん
)
される
時
(
とき
)
になると、
其人間
(
そのにんげん
)
は
自然
(
しぜん
)
自分
(
じぶん
)
がもう
已
(
すで
)
に
此
(
こ
)
の
輪索
(
わな
)
に
掛
(
かゝ
)
つてゐる
遁
(
のが
)
れる
路
(
みち
)
の
無
(
な
)
くなつてゐるのを
感
(
かん
)
じます。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
學問
(
がくもん
)
は
社會
(
しやくわい
)
へ
出
(
で
)
るための
方便
(
はうべん
)
と
心得
(
こゝろえ
)
てゐたから、
社會
(
しやくわい
)
を一
歩
(
ぽ
)
退
(
しり
)
ぞかなくつては
達
(
たつ
)
する
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
ない、
學者
(
がくしや
)
といふ
地位
(
ちゐ
)
には、
餘
(
あま
)
り
多
(
おほ
)
くの
興味
(
きようみ
)
を
有
(
も
)
つてゐなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
このことが
帝
(
みかど
)
のお
耳
(
みゝ
)
に
達
(
たつ
)
しましたので、お
使
(
つか
)
ひを
下
(
くだ
)
されてお
見舞
(
みま
)
ひがありました。
翁
(
おきな
)
は
委細
(
いさい
)
をお
話
(
はなし
)
して
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
素
(
もと
)
より
彼
(
か
)
の
人
(
ひと
)
に
約束
(
やくそく
)
の
覺
(
おぼ
)
えなく
増
(
ま
)
して
操
(
みさほ
)
の
立
(
た
)
てやうもなけれど、
何處
(
どこ
)
とも
知
(
し
)
らず
染
(
そ
)
みたる
思
(
おも
)
ひは
此身
(
このみ
)
ある
限
(
かぎ
)
り
忘
(
わす
)
れ
難
(
がた
)
ければ、
萬一
(
もし
)
かの
教授
(
けうじゆ
)
さま
達
(
たつ
)
て
妻
(
つま
)
にと
仰
(
おほ
)
せのあらば
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
葉書
(
はがき
)
の
數
(
かず
)
が五百
枚
(
まい
)
に
達
(
たつ
)
した
時
(
とき
)
、とう/\
教頭
(
けうとう
)
の
奧
(
おく
)
さんが
泣
(
な
)
きだして
夫
(
をつと
)
に
辭職
(
じしよく
)
を
勸
(
すゝ
)
めた。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
それは
莫迦
(
ばか
)
げて
大
(
おほ
)
きな
造
(
つく
)
りでした、
愛
(
あい
)
ちやんは
又
(
また
)
左手
(
ひだりて
)
に
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
た
菌
(
きのこ
)
の一
ト
片
(
かけ
)
を
舐
(
な
)
めて、
殆
(
ほと
)
んど二
尺
(
しやく
)
の
高
(
たか
)
さに
達
(
たつ
)
した
迄
(
まで
)
は、きまりが
惡
(
わる
)
くてその
側
(
そば
)
へ
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
近寄
(
ちかよ
)
れませんでした
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
自
(
みづ
)
から一の
目的
(
もくてき
)
を
定
(
さだ
)
め、
万障
(
ばんしやう
)
を
排
(
はい
)
し、
終生
(
しうせい
)
一
徹
(
てつ
)
其
(
その
)
目的点
(
もくてきてん
)
に
達
(
たつ
)
せんと
勉
(
つと
)
むるが如きは
余
(
よ
)
の
不信仰
(
ふしんこう
)
時代
(
じだい
)
の
行為
(
こうゐ
)
なりき、
主
(
しゆ
)
の
命
(
めい
)
維
(
こ
)
れ
徇
(
したが
)
ひ、
今日
(
こんにち
)
は
今日
(
こんにち
)
の
業
(
げふ
)
を
成
(
な
)
す、
是
(
こ
)
れ
余
(
よ
)
の
今日
(
こんにち
)
の
生涯
(
しやうがい
)
なり
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
是等は
實
(
じつ
)
に水を
汲
(
く
)
み水を
飮
(
の
)
むに
適
(
てき
)
したるものなり。又水を
貯
(
たくわ
)
へ置くに用ゐしならんと
思
(
おも
)
はるる瓶鉢の類も發見品中に
存在
(
そんざい
)
す。今日迄に
知
(
し
)
れたる土器の中にて最も大なる物も直徑一尺五寸に
達
(
たつ
)
せず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
人麿
(
ひとまろ
)
は
感情
(
かんじよう
)
をうたふのに
達
(
たつ
)
してゐた
人
(
ひと
)
だ、といふことにしてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
ガンコウ地に
堕
(
おち
)
んと
欲
(
ほつ
)
する時そもさんか
何
(
いづ
)
れの
処
(
ところ
)
に
達
(
たつ
)
せん。
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「経略府に勤務する提轄で、姓は
魯
(
ろ
)
、名は
達
(
たつ
)
」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先
(
ま
)
づこんな
有
(
あ
)
りふれた
問答
(
もんだふ
)
から、だん/\
談話
(
はなし
)
に
花
(
はな
)
がさいて
東京博覽會
(
とうきようはくらんくわい
)
の
噂
(
うはさ
)
、
眞鶴近海
(
まなづるきんかい
)
の
魚漁談
(
ぎよれふだん
)
等
(
とう
)
で
退屈
(
たいくつ
)
を
免
(
まぬか
)
れ、やつと
江
(
え
)
の
浦
(
うら
)
に
達
(
たつ
)
した。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
その
近眼者
(
ちかめ
)
が皆が皆まで博士のやうな「良心」を持合せてゐまいから、
達
(
たつ
)
て
近眼
(
ちかめ
)
を恥ぢよと言つた所でさう/\恥ぢもすまい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
遣ひ居て下されよと出すを久八はおし返し
達
(
たつ
)
て
辭退
(
じたい
)
をなしけれども千太郎は
猶
(
な
)
ほ
種々
(
さま/″\
)
に言ひなし
漸々
(
やう/\
)
金子を
差置
(
さしおき
)
つゝ我が家へこそは歸りけれ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これらの
貝塚
(
かひづか
)
の
廣
(
ひろ
)
さは、
大
(
おほ
)
きなのになると
一町歩以上
(
いつちようぶいじよう
)
のものもあつて、
貝殼
(
かひがら
)
のつもつた
厚
(
あつ
)
さは
數尺以上
(
すうしやくいじよう
)
に
達
(
たつ
)
してをります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
眼界
(
がんかい
)
の
達
(
たつ
)
する
限
(
かぎ
)
り
煙波
(
えんぱ
)
渺茫
(
べうぼう
)
たる
印度洋
(
インドやう
)
中
(
ちう
)
に、
二人
(
ふたり
)
の
運命
(
うんめい
)
を
托
(
たく
)
する
此
(
この
)
小端艇
(
せうたんてい
)
には、
帆
(
ほ
)
も
無
(
な
)
く、
櫂
(
かひ
)
も
無
(
な
)
く、たゞ
浪
(
なみ
)
のまに/\
漂
(
たゞよ
)
つて
居
(
を
)
るばかりである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
その
學生
(
がくせい
)
の
頃
(
ころ
)
から、
閣下
(
かくか
)
は
學問
(
がくもん
)
も
腹
(
はら
)
も
出來
(
でき
)
て
居
(
ゐ
)
て、
私
(
わたし
)
のやうに
卑怯
(
ひけふ
)
でないから、
泳
(
およ
)
ぎに
達
(
たつ
)
しては
居
(
ゐ
)
ないけれども、
北海
(
ほくかい
)
の
荒浪
(
あらなみ
)
の
百噸
(
ひやくとん
)
以下
(
いか
)
を
恐
(
おそ
)
れない。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
火口
(
かこう
)
の
上皮
(
じようひ
)
が
一兩日
(
いちりようじつ
)
の
間
(
あひだ
)
に
取
(
と
)
り
除
(
のぞ
)
かれると、
噴火現象
(
ふんかげんしよう
)
は
更
(
さら
)
に
高調
(
こうちよう
)
して
來
(
き
)
て、
遂
(
つひ
)
に
鎔岩
(
ようがん
)
を
流出
(
りゆうしゆつ
)
せしめる
程度
(
ていど
)
に
達
(
たつ
)
する。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
もし
昔
(
むかし
)
から
世俗
(
せぞく
)
で
云
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
り
安心
(
あんじん
)
とか
立命
(
りつめい
)
とかいふ
境地
(
きやうち
)
に、
坐禪
(
ざぜん
)
の
力
(
ちから
)
で
達
(
たつ
)
する
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
るならば、
十日
(
とをか
)
や
二十日
(
はつか
)
役所
(
やくしよ
)
を
休
(
やす
)
んでも
構
(
かま
)
はないから
遣
(
や
)
つて
見
(
み
)
たいと
思
(
おも
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
我國
(
わがくに
)
の
國債
(
こくさい
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
見
(
み
)
ると、
今日
(
こんにち
)
既
(
すで
)
に五十九
億圓
(
おくゑん
)
に
達
(
たつ
)
して
居
(
を
)
り
從來
(
じうらい
)
の
大勢
(
たいせい
)
を
以
(
もつ
)
て
計
(
はか
)
れば
年々
(
ねん/\
)
巨額
(
きよがく
)
の
國債
(
こくさい
)
が
殖
(
ふ
)
えるのであつて百
億圓
(
おくゑん
)
に
達
(
たつ
)
するも
餘
(
あま
)
り
遠
(
とほ
)
からざることである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
おつぎは
十八
(
じふはち
)
というても
其
(
そ
)
の
年齡
(
とし
)
に
達
(
たつ
)
したといふばかりで、
恁
(
こ
)
んな
場合
(
ばあひ
)
を
巧
(
たくみ
)
に
繕
(
つく
)
らふといふ
料簡
(
れうけん
)
さへ
苟且
(
かりそめ
)
にも
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
ない
程
(
ほど
)
一
面
(
めん
)
に
於
(
おい
)
ては
濁
(
にごり
)
のない
可憐
(
かれん
)
な
少女
(
せうぢよ
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
遂
(
つゐ
)
に将来大障碍を
起
(
のこ
)
さしめたり、
障碍
(
しやうげ
)
とは何ぞ、一行は
巍然
(
ぎぜん
)
たる燧岳眼前にあるを以て、
其
(
その
)
麓
(
ふもと
)
の尾瀬沼に
至
(
いた
)
らんには半日にして
足
(
た
)
れり、今夜其処に
達
(
たつ
)
するを
得
(
う
)
べしと
考
(
かんが
)
へしに
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
武揚の誣ふ可らざるの情
天聽
(
てんちやう
)
に
達
(
たつ
)
し、其の死を宥し
寵用
(
ちようよう
)
せらる、天理なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
全
(
まつた
)
くさすがにといふ
感
(
かん
)
じを
覺
(
おぼ
)
※たが、里見さんはちつと
身
(
み
)
を入れたら百
點
(
てん
)
ぐらゐには今でもなれるやうな
氣
(
き
)
がする。
球突
(
たまつき
)
は二十五
歳
(
さい
)
を
越
(
こ
)
※てはもう
腕
(
うで
)
が
堅
(
かた
)
くなつて上
達
(
たつ
)
は
遲
(
ち
)
々たるものなのだが……。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
日
(
ひ
)
に
何
(
なん
)
千
人
(
にん
)
、
時
(
とき
)
としては
何萬人
(
なんまんにん
)
と
數
(
かず
)
へられ、お
賽錢
(
さいせん
)
だけでも
日
(
ひ
)
に
何
(
なん
)
百
圓
(
ゑん
)
といふ
揚
(
あが
)
り
高
(
だか
)
で、それに
連
(
つ
)
れて
今
(
いま
)
までは
寂
(
さび
)
しかつた
田舍道
(
ゐなかみち
)
に、
軒
(
のき
)
を
並
(
なら
)
べる
茶店
(
ちやみせ
)
やら
賣店
(
ばいてん
)
やら、これも
新築
(
しんちく
)
三百
餘軒
(
よけん
)
に
達
(
たつ
)
したとは
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
(ろ)腰より足首に
達
(
たつ
)
する二條の縱線を畫きたるもの。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
塞
(
ふさ
)
げない事になつて
何
(
な
)
にも
彼
(
か
)
にも
免
(
まぬか
)
れぬ
弊風
(
へいふう
)
といふのが
時世
(
ときよ
)
なりけりで今では
極点
(
きよくてん
)
に
達
(
たつ
)
したのだ
髪
(
かみ
)
だけは
曰
(
いは
)
く
有
(
あ
)
つて
奇麗
(
きれい
)
にする
年紀
(
としごろ
)
の娘がせつせと
内職
(
ないしよく
)
に
夜
(
よ
)
の目も合はさぬ時は
算筆
(
さんぴつ
)
なり
裁縫
(
さいほう
)
なり第一は
起居
(
たちゐ
)
なりに
習熟
(
しうじよく
)
すべき時は五十
仕上
(
しあ
)
げた
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
白眼
(
にらま
)
へ越前只今の申條
過言
(
くわごん
)
なり昨日重役ども並に諸役人一同
相調
(
あひしら
)
べし御身分將軍の御落胤に相違なしと
見極
(
みきは
)
め
上聞
(
じやうぶん
)
にも
達
(
たつ
)
したる儀を其方一人是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
大
(
おほ
)
きなものになりますと、
長
(
なが
)
さが
三寸
(
さんずん
)
にも
達
(
たつ
)
するものもありますが、
普通
(
ふつう
)
は
一寸
(
いつすん
)
から
一寸五分前後
(
いつすんごぶぜんご
)
のものであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
あゝ、
櫻木君
(
さくらぎくん
)
は
遂
(
つひ
)
に
其
(
その
)
大目的
(
だいもくてき
)
を
達
(
たつ
)
しましたらうか。
彼
(
かれ
)
が
潜心苦慮
(
せんしんくりよ
)
せる
大軍器
(
だいぐんき
)
は
遂
(
つひ
)
に
首尾
(
しゆび
)
よく
竣成
(
しゆんせい
)
しましたらうか。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“達”の解説
達(「たっし」または「たつ」)とは、江戸時代に上位の役所・役人から下位の役所・役人、その他管下の者に対して出される指示・命令のこと。御達(おたっし)・達物(たっしもの)・御沙汰(おさた)などの別名がある。
転じて、明治政府初期に行政立法としての令達名として用いられ、陸海軍においてはそれ以後も軍政 (行政)の令達名として用いられている文書の名称である。
(出典:Wikipedia)
達
常用漢字
小4
部首:⾡
12画
“達”を含む語句
先達
汝達
御達
私達
調達
達者
前達
手前達
用達
友達
伊達者
曹達
己達
曹達水
人達
上達部
暢達
俺達
上達
悉達多
...