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算筆
読み方 | 割合 |
さんぴつ | 85.7% |
さんひつ | 14.3% |
平太郎は
知行二百石の
側役で、
算筆に達した老人であったが、
平生の行状から推して見ても、
恨を受けるような人物では決してなかった。
「
本當のこんだよ、
奧さん。
讀み
書き
算筆の
出來るものは、
己より
外にねえんだからね。
全く
非道い
所にや
違ない」と
眞面目に
細君の
云ふ
事を
首肯つた。
藩中に商業行わるれば上士もこれを
傍観するに非ず、
往々竊に資本を
卸す者ありといえども、
如何せん生来の教育、
算筆に
疎くして理財の真情を知らざるが故に、下士に
依頼して商法を行うも