“算盤玉”の読み方と例文
読み方割合
そろばんだま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
算盤玉そろばんだまに当って、差引こうというほど生意気なことは無い、いわんや、それに恩をせるに到っては、不届ふとどきといわざるを得ないな。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
藍微塵あいみじん素袷すあわせ算盤玉そろばんだまの三じゃくは、るから堅気かたぎ着付きつけではなく、ことった頬冠ほおかむりの手拭てぬぐいを、鷲掴わしづかみにしたかたちには、にくいまでの落着おちつきがあった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
この辺の者とみえて吉原つなぎの袷袢纏あわせばんてんに、算盤玉そろばんだまの三尺をしめ、ウーム、ウームと、土を吹いて苦しげにうめいている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)