“傍観”のいろいろな読み方と例文
旧字:傍觀
読み方割合
ぼうかん61.5%
ばうくわん7.7%
7.7%
わきみ7.7%
わきめ7.7%
ワキミ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
云いざま、公平はびゅっと身を横におどらせて、人垣を作りながら傍観ぼうかんしていた仲間の一人を、不意討ちに、頭からり下げた。
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あにさんもおりのやうですが、うしてあれを傍観ばうくわんしてゐらつしやるのかと、むし不思議ふしぎおもつてゐるくらゐです。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
折しも、湖岸きしべに此珍事を傍観て居た人があつて
鼻で鱒を釣つた話(実事) (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
今日の晴雨をつまびらかに考ふるなるべしと思へば、そらのさま悪しゝ、舟出し難しなど云はれんには如何せんと、傍観わきみする身の今さら胸轟かる。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
まことに傍観わきめは心細げなれど、海浅くして沙平らかなるところの事とて、まことはあやふげ更に無く、海原に我たゞ一人立ちたる心地よさ、そらよりおろす風に塵無く、眼に入るものに厭ふべきも無し。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
傍観ワキミなどして気の抜けたるところありしが、是は牛若より年若の事なれば、ユルしもすべきが、何にせよ、亡父の名故に、一足飛に大役を勤めらるゝ上は、亡父への孝養としても
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)