“わきみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワキミ
語句割合
傍見67.4%
他見9.3%
傍視9.3%
側見4.7%
脇見4.7%
側視2.3%
傍観2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「下座は一人休んで、半助とお百という夫婦が忙しく働いている。綱渡りが始まると、女房の三味線に亭主のかね傍見わきみもできない」
けて行くと、——あの番頭はまた恐ろしく几帳面な野郎で、他見わきみもしなきゃア、後ろも振り向かねえ、往来の真ん中を一文字に歩くんだ。——子供にだって後を跟けられる
長い長い山路で陽が入りかけたので飛脚は傍視わきみもしなかった。それでも野根村の人家へ往き着くには、どうしても夜になるぞと彼は思っていた。
鍛冶の母 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その伴 おや、側見わきみをしてゐる内に、何時いつか餌をとられてしまつた。
往生絵巻 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
うえに、あかいところや、しろいところのえるのは、はないているのだとおもわれました。そのうちに、したみちしろ衣服いふくをまとった人々ひとびとが、脇見わきみもせずにあるいていくのがえました。
町の天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あ、たッ、何でい、わーい、という声が譟然がやがやと入違って、友達は皆道草を喰っている中を、私一人は駈脱かけぬけるようにして側視わきみもせずに切々せっせと帰って来る。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
今日の晴雨をつまびらかに考ふるなるべしと思へば、そらのさま悪しゝ、舟出し難しなど云はれんには如何せんと、傍観わきみする身の今さら胸轟かる。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)