“よそみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
他所見23.8%
余所見23.8%
外見23.8%
他見19.0%
他所視4.8%
傍見4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「この白ばっくれた人々の眼を、床の動物の方に引きつけ、そこから他所見よそみが出来ないように、否応なく釘付くぎづけにしてやらねばならない。」
ウォーソン夫人の黒猫 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
小笠原はまるで欠伸あくびでもするやうな物憂い様子でぶつぶつ呟くやうに言ひすてたが、暫く無心に余所見よそみに耽つてから漸くのこと首をめぐらして、今度は一層遣り切れない物憂さで
小さな部屋 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
されば外見よそみには大分限だいぶげんごとくなれど、其實そのじつ清貧せいひんなることをそれがし觀察仕くわんさつつかまつりぬ。此人このひとこそ其身そのみをさまりてよくいへをさまれるにこそさふらはめ、かなら治績ちせきべくとぞんさふらふ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自分の方を真直に見てほかに眼を移してはいけないと言った。私はどうして他見よそみをする必要があろう。一、二、三、兵隊のように歩調を取って自分の所まで歩いてこい、そう彼女は私に厳命を下した。
フランセスの顔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
蒼鸇たかの飛ぶ時他所視よそみはなさず、鶴なら鶴の一点張りに雲をも穿うがち風にもむかつて目ざす獲物の、咽喉仏把攫ひつつかまでは合点せざるものなり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「出て行け。たった今、自分の部屋に帰れ。皆さんは傍見よそみせずに勉強なさい。」