外見よそみ)” の例文
あれなら右の目で本を見て、左の目で外見よそみが出来るから、校長に捉りっこない。乃公も藪睨みに生れて来ればよかった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
されば外見よそみには大分限だいぶげんごとくなれど、其實そのじつ清貧せいひんなることをそれがし觀察仕くわんさつつかまつりぬ。此人このひとこそ其身そのみをさまりてよくいへをさまれるにこそさふらはめ、かなら治績ちせきべくとぞんさふらふ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして後の一分は外見よそみしている。居眠りしているのは過労と酸素の不足のためでもあり、こうしているほうが、立ってしゃべって区会議員に叱られるよりかよいからでもある。
空中征服 (新字新仮名) / 賀川豊彦(著)
「世のセチ辛さがこれで解る、ちょっと外見よそみは立派でも、内へはいると文なしだ」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おい、外見よそみをしてはいかん!」
泣虫小僧 (新字新仮名) / 林芙美子(著)