トップ
>
全
>
まつた
ふりがな文庫
“
全
(
まつた
)” の例文
日本
(
にほん
)
が
化物
(
ばけもの
)
の
貧弱
(
ひんじやく
)
なのに
對
(
たい
)
して、
支那
(
しな
)
に
入
(
い
)
ると
全
(
まつた
)
く
異
(
ことな
)
る、
支那
(
しな
)
はあの
通
(
とほ
)
り
尨大
(
ぼうだい
)
な
國
(
くに
)
であつて、
西
(
にし
)
には
崑崙雪山
(
こんろんせつざん
)
の
諸峰
(
しよぼう
)
が
際涯
(
はてし
)
なく
連
(
つらな
)
り
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
直
(
たゞ
)
ちに
此
(
こ
)
れが
扇子
(
せんす
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
た
所爲
(
せい
)
だと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
知
(
し
)
つて
急
(
いそ
)
いで
其扇子
(
そのせんす
)
を
捨
(
す
)
てました、
恰
(
あだか
)
も
縮
(
ちゞ
)
むのを
全
(
まつた
)
く
恐
(
おそ
)
れるものゝ
如
(
ごと
)
く。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
小木
(
せうぼく
)
は
枝
(
えだ
)
諸共
(
もろとも
)
に
伐
(
き
)
り
倒
(
たほ
)
して
猛進
(
まうしん
)
するのであるから、
如何
(
いか
)
なる
險山
(
けんざん
)
深林
(
しんりん
)
に
會
(
くわい
)
しても、
全
(
まつた
)
く
進行
(
しんかう
)
を
停止
(
ていし
)
せらるゝやうな
患
(
うれひ
)
はないのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
申さば父の
越度
(
をちど
)
となり
又
(
また
)
云
(
いは
)
ずば吉三郎は殺さるべし兩方
全
(
まつた
)
きやうには何事も
行
(
ゆか
)
ざれども
能々
(
よく/\
)
考
(
かんが
)
へて
心
(
こゝろ
)
靜
(
しづ
)
かに
双方
(
さうはう
)
無事に
成
(
なる
)
やうの
御答
(
おこたへ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「さうだ、
全
(
まつた
)
く
蒸
(
む
)
すね。
惡
(
わる
)
くすると、
明日
(
あした
)
は
雨
(
あめ
)
だぜ‥‥」と、
私
(
わたし
)
は
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
き
樣
(
ざま
)
に
答
(
こた
)
へた。
河野
(
かうの
)
の
眠
(
ねむ
)
さうな
眼
(
め
)
が
闇
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
にチラリと
光
(
ひか
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
まだ
全
(
まつた
)
く
消
(
き
)
え
果
(
は
)
てない
煙
(
けむり
)
を
便宜
(
よすが
)
に、あからめもしないで
熟
(
ぢつ
)
と
視
(
み
)
る
時
(
とき
)
、
女
(
をんな
)
は
二人
(
ふたり
)
、
揃
(
そろ
)
つて、
目
(
め
)
を
睜
(
みは
)
つて、
四
(
よつ
)
ツの
目
(
め
)
をぱつちりと
瞬
(
またゝ
)
きした。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
即
(
すなは
)
ち
一時
(
いちじ
)
活動
(
かつどう
)
した
後
(
のち
)
は、
暫時
(
ざんじ
)
休息
(
きゆうそく
)
して、
或
(
あるひ
)
は
硫氣孔
(
りゆうきこう
)
の
状態
(
じようたい
)
となり、
或
(
あるひ
)
は
噴氣孔
(
ふんきこう
)
となり、
或
(
あるひ
)
はそのような
噴氣
(
ふんき
)
も
全
(
まつた
)
くなくなることがある。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
は
全
(
まつた
)
く絶望してしまつた。
長吉
(
ちやうきち
)
は役者になりたい自分の
主意
(
しゆい
)
を
通
(
とほ
)
すには、同情の深い
小梅
(
こうめ
)
の
伯父
(
をぢ
)
さんに頼るより
外
(
ほか
)
に道がない。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
手拭
(
てぬぐひ
)
を
浸
(
ひた
)
す
度
(
たび
)
に
小
(
ちひ
)
さな
手水盥
(
てうずだらひ
)
の
水
(
みづ
)
に
月
(
つき
)
が
全
(
まつた
)
く
其
(
そ
)
の
影
(
かげ
)
を
失
(
うしな
)
つて
暫
(
しばら
)
くすると
手水盥
(
てうずだらひ
)
の
周圍
(
しうゐ
)
から
聚
(
あつま
)
る
樣
(
やう
)
に
段々
(
だん/\
)
と
月
(
つき
)
の
形
(
かたち
)
が
纏
(
まと
)
まつて
見
(
み
)
えて
來
(
く
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
斯樣
(
かやう
)
に、
墮落
(
だらく
)
の
方面
(
はうめん
)
をとくに
誇張
(
こちやう
)
した
冒險者
(
アドヹンチユアラー
)
を
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
で
拵
(
こしら
)
え
上
(
あげ
)
た
宗助
(
そうすけ
)
は、
其
(
その
)
責任
(
せきにん
)
を
自身
(
じしん
)
一人
(
ひとり
)
で
全
(
まつた
)
く
負
(
お
)
はなければならない
樣
(
やう
)
な
氣
(
き
)
がした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ヘイ、
色々
(
いろ/\
)
に
介抱
(
かいはう
)
いたしましたが
気
(
き
)
が
附
(
つ
)
きませぬ、
此上
(
このうへ
)
は
如何
(
いかゞ
)
いたしませう。殿「イヤ、
全
(
まつた
)
く
生体
(
しやうたい
)
なければ
幸
(
さひは
)
ひぢやて、
今度
(
こんど
)
は
解剖
(
ふわけ
)
ぢや。 ...
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
破片
(
はへん
)
でも
報酬
(
ほうしう
)
は
與
(
あた
)
へると
云
(
い
)
つたのに、
出
(
で
)
た
破片
(
はへん
)
を、
彼等
(
かれら
)
が
隱
(
か
)
くす
必用
(
ひつよう
)
は
無
(
な
)
いのだから、
全
(
まつた
)
く
菱沼宅前
(
ひしぬまたくまへ
)
からは、
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
なかつたのであらう。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
然うしたら社會の人として、
或
(
あるひ
)
は
安楽
(
あんらく
)
な
生活
(
せいくわつ
)
を
爲
(
な
)
し
得
(
う
)
るかも知れない。
併
(
しか
)
し精神
的
(
てき
)
には、
全
(
まつた
)
く
死
(
し
)
んで了ツたのも
同
(
おな
)
じことなんだ!
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
一
言
(
げん
)
で
云
(
い
)
へば、
貴方
(
あなた
)
は
生活
(
せいくわつ
)
と
云
(
い
)
ふものを
見
(
み
)
ないのです、
其
(
そ
)
れを
全
(
まつた
)
く
知
(
し
)
らんのです。
而
(
さう
)
して
實際
(
じつさい
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
唯
(
たゞ
)
理論
(
りろん
)
の
上
(
うへ
)
から
計
(
ばか
)
り
推
(
お
)
してゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
けれども……
皷動
(
こどう
)
が
全
(
まつた
)
く
靜
(
しづ
)
まつて、
血
(
ち
)
の
流
(
なが
)
れがもとのゆるやかさにかへつた
頃
(
ころ
)
、
極
(
きは
)
めて
靜
(
しづ
)
かに
歩
(
あゆ
)
み
寄
(
よ
)
つて
來
(
く
)
るもの
侘
(
わ
)
びしさを
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
未明
(
みめい
)
食事を
終
(
おは
)
りて出立し又
水流
(
すいりう
)
を
溯
(
さかのぼ
)
る、無数の瀑布を
経過
(
けいくわ
)
して五千五百呎の
高
(
たかき
)
に至れば水流
全
(
まつた
)
く
尽
(
つ
)
き、源泉は
岩罅
(
かんこ
)
より
混々
(
こん/\
)
として出で
来
(
きた
)
る
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
それでも
感心
(
かんしん
)
なことには、
畫板
(
ぐわばん
)
に
向
(
むか
)
うと
最早
(
もはや
)
志村
(
しむら
)
もいま/\しい
奴
(
やつ
)
など
思
(
おも
)
ふ
心
(
こゝろ
)
は
消
(
き
)
えて
書
(
か
)
く
方
(
はう
)
に
全
(
まつた
)
く
心
(
こゝろ
)
を
奪
(
と
)
られてしまつた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
私
(
わたし
)
の
人物
(
じんぶつ
)
が
全
(
まつた
)
く
想像
(
さうざう
)
と
反
(
はん
)
して
居
(
ゐ
)
たのに
驚
(
おどろ
)
いたと
云
(
い
)
ひます、
甚麼
(
どんな
)
に
反
(
はん
)
して
居
(
ゐ
)
たか聞きたいものですが、ちと
遠方
(
ゑんぱう
)
で今
問合
(
とひあは
)
せる
訳
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
きません
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
此
(
この
)
有名な話をドンリヷルが僕等に語ると、ムネ・シユリイは
微笑
(
ほゝゑ
)
んで「
然
(
さ
)
うだ、
全
(
まつた
)
くタルマがボン、ジユウルと言つて
頷
(
うなづ
)
いた様に感ぜられた」
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
大久保
(
おほくぼ
)
が、
奈美子
(
なみこ
)
の
美
(
うつく
)
しい
髪
(
かみ
)
を、
剃刀
(
かみそり
)
や
鋏
(
はさみ
)
でぢよき/\
根元
(
ねもと
)
から
全
(
まつた
)
く
切
(
き
)
り
取
(
と
)
つてしまつたことは、
大分
(
だいぶ
)
たつてから
知
(
し
)
つた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
僕の知人は震災の為めに何人もこの
界隈
(
かいわい
)
に
斃
(
たふ
)
れてゐる。僕の妻の親戚などは男女九人の家族中、やつと命を
全
(
まつた
)
うしたのは
二十
(
はたち
)
前後の
息子
(
むすこ
)
だけだつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
鐡架
(
てつきう
)
の上の苦しみに
堪
(
た
)
へしロレンツォ、わが手につらかりしムツィオのごとく、彼等の意志
全
(
まつた
)
かりせば 八二—八四
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
此蹴綱に
転機
(
しかけ
)
あり、
全
(
まつた
)
く
作
(
つく
)
りをはりてのち、穴にのぞんで
玉蜀烟艸
(
たうがらしたばこ
)
の
茎
(
くき
)
のるゐ
熊
(
くま
)
の
悪
(
にく
)
む物を
焚
(
たき
)
、しきりに
扇
(
あふぎ
)
て
烟
(
けふり
)
を穴に入るれば熊烟りに
噎
(
むせ
)
て大に
怒
(
いか
)
り
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
長順 幼き時ゆこがれたる、ほの珍らかにいと甘き、いとあえかにもなつかしき『不可思議』の
目見
(
まみ
)
は我胸より
全
(
まつた
)
く消えうせ、
遺
(
のこ
)
れるは氷の如き
空
(
くう
)
の影。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
枝折戸
(
しをりど
)
閉
(
と
)
ぢて、
椽
(
えん
)
に
踞
(
きよ
)
す
程
(
ほど
)
に、十時も過ぎて、
往来
(
わうらい
)
全
(
まつた
)
く絶へ、月は頭上に
来
(
きた
)
りぬ。一
庭
(
てい
)
の
月影
(
つきかげ
)
夢
(
ゆめ
)
よりも
美
(
び
)
なり。
良夜
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
全
(
まつた
)
く
不思議
(
ふしぎ
)
な
事
(
こと
)
でございました。
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
山
(
やま
)
から
虎
(
とら
)
に
騎
(
の
)
つて
歸
(
かへ
)
つて
參
(
まゐ
)
られたのでございます。そして
其
(
その
)
儘
(
まゝ
)
廊下
(
らうか
)
へ
這入
(
はひ
)
つて、
虎
(
とら
)
の
背
(
せ
)
で
詩
(
し
)
を
吟
(
ぎん
)
じて
歩
(
ある
)
かれました。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
夏の
夜
(
よ
)
は
明易
(
あけやす
)
かつた。両側に人家が続いたり、橋が
架
(
かか
)
つたりするあたりに来る頃には、もう
全
(
まつた
)
く
明放
(
あけはな
)
れて居た。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
アメリカの
資本家
(
しほんか
)
に
搾取
(
さくしゆ
)
されるのも、
日本
(
にほん
)
の
資本家
(
しほんか
)
に
搾取
(
さくしゆ
)
されるのも
同
(
おな
)
じわけだが、
日本
(
にほん
)
の
勞働者
(
らうどうしや
)
としては、
全
(
まつた
)
く『
同
(
おな
)
じわけ』に
行
(
ゆ
)
かない
心理
(
しんり
)
が
殘
(
のこ
)
つてゐる。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
尚
(
なほ
)
去
(
さ
)
らざる
時
(
とき
)
は
全身
(
ぜんしん
)
に
冷水
(
れいすゐ
)
を
灌
(
そゝ
)
ぎて
其
(
その
)
痛
(
いたみ
)
全
(
まつた
)
く
去
(
さ
)
りし
故
(
ゆゑ
)
に、
其後
(
そのご
)
頭痛
(
づつう
)
の
起
(
おこ
)
る
毎
(
ごと
)
に
全身
(
ぜんしん
)
冷水灌漑
(
れいすゐくわんがい
)
を
行
(
おこな
)
ひしが、
遂
(
つひ
)
に
習慣
(
しふくわん
)
となり、
寒中
(
かんちゆう
)
にも
冷水灌漑
(
れいすゐくわんがい
)
に
耐
(
た
)
ゆるを
得
(
え
)
たり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
結婚の前後を以て貞操を區劃し、結婚以前の不品行を寛假するのも道理のないことであり、結婚さへ續けて居れば貞操の
全
(
まつた
)
いものであるとすることも形式的な解釋です。
貞操は道徳以上に尊貴である
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
全
(
まつた
)
くは
私
(
わたし
)
に
御飽
(
おあ
)
きなされたので
此樣
(
こう
)
もしたら
出
(
で
)
てゆくか、
彼樣
(
あゝ
)
もしたら
離縁
(
りゑん
)
をと
言
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
すかと
苦
(
いぢ
)
めて
苦
(
いぢ
)
めて
苦
(
いぢ
)
め
拔
(
ぬ
)
くので
御座
(
ござ
)
りましよ、
御父樣
(
おとつさん
)
も
御母樣
(
おつかさん
)
も
私
(
わたし
)
の
性分
(
せうぶん
)
は
御存
(
ごぞん
)
じ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
美濃守殿
(
みののかみどの
)
のことから、
其方
(
そち
)
の
潔白
(
けつぱく
)
を
聞
(
き
)
いて、ひどく
感心
(
かんしん
)
したのだつたな。
全
(
まつた
)
く
其方
(
そち
)
は
此
(
こ
)
の
卑劣
(
ひれつ
)
な、
強慾
(
がうよく
)
な、
恥知
(
はぢし
)
らずの
人間
(
にんげん
)
ばかり
多
(
おほ
)
い
土地
(
とち
)
で、
珍
(
めづ
)
らしい
潔白
(
けつぱく
)
な
高尚
(
かうしやう
)
な
人間
(
にんげん
)
だ。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其金
(
そのかね
)
は
内地
(
ないち
)
の
金貨
(
きんくわ
)
を
以
(
もつ
)
て
支拂
(
しはら
)
つたのではない、
從
(
したがつ
)
て
内地
(
ないち
)
の
通貨
(
つうくわ
)
は
減
(
へ
)
らぬのであるが、
併
(
しかし
)
ながら
金解禁
(
きんかいきん
)
が一
月
(
ぐわつ
)
十一
日
(
にち
)
に
出來
(
でき
)
た
後
(
のち
)
には、
以前
(
いぜん
)
とは
全
(
まつた
)
く
違
(
ちが
)
つた
現象
(
げんしやう
)
が
出
(
で
)
て
來
(
く
)
るのは
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
本幹
已
(
すで
)
に倒れて、枝葉
全
(
まつた
)
からず、将門の弟の将頼と藤原玄茂とは其歳相模国で
斬
(
き
)
られ、興世王は上総へ行つて居たが左中弁将末に殺され、遂高玄明は常陸で殺されてしまひ
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
それは
宗教
(
しうけう
)
の
病院
(
びやうゐん
)
になんか、あなたをお
入
(
い
)
れしたくなかつたんですけれど、
差
(
さ
)
し
迫
(
せま
)
つた
事
(
こと
)
ではあるし、
經濟的
(
けいざいてき
)
にどうにもならなかつたもんですからね、
全
(
まつた
)
く
仕方
(
しかた
)
のないことでした。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
これは
家族的
(
かぞくてき
)
でありまして
其
(
そ
)
の
主義
(
しゆぎ
)
は
全
(
まつた
)
く
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
併
(
しか
)
し
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
と
申
(
まを
)
しても
决
(
けつ
)
して
氣儘放題
(
きまゝはうだい
)
にして
置
(
お
)
くといふのではありません。
其
(
そ
)
の
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
の
中
(
うち
)
には
自營獨立
(
じえいどくりつ
)
の
精神
(
せいしん
)
が
籠
(
こも
)
つて
居
(
ゐ
)
ます。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
紫色
(
むらさきいろ
)
の
小
(
ちい
)
さいかたくりの花が
咲
(
さ
)
くなんていふことを
考
(
かんが
)
へると、
全
(
まつた
)
くたまらない。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
思ふにゾロアスタル、
釈迦
(
シャカ
)
の如き文籍未だ備はらず考証未だ
全
(
まつた
)
からざる、時代に属する人は之を置く、歴史以後の人、ソクラテスと
雖
(
いへども
)
、プレトーと雖、
孔丘
(
コウキウ
)
、
老冉
(
ロウゼン
)
、
荘周
(
サウシウ
)
と雖、之をイヱス
英雄論:明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
「二十年前に足を洗つた天狗小僧が、無事に天命を
全
(
まつた
)
うする積りで、娘の育つのを眺めて居たのは殊勝ぢやないか、——その娘の爲に、こんな事になつたのは考へて見ると可哀想でもあるよ」
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それはたゞ
一
(
ひと
)
つの
下顎骨
(
かがくこつ
)
でありますが、この
骨
(
ほね
)
は
顎
(
あご
)
が
内側
(
うちがは
)
に
引込
(
ひつこ
)
み、
今日
(
こんにち
)
の
人間
(
にんげん
)
とはよほど
違
(
ちが
)
つてゐますけれども、
類人猿
(
るいじんえん
)
とは
全
(
まつた
)
く
別種
(
べつしゆ
)
であり、もはや
人間
(
にんげん
)
の
仲間
(
なかま
)
であることは
明
(
あきら
)
かであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
小弟けふより出雲に下り、せめては
一一七
骨を
蔵
(
をさ
)
めて
信
(
しん
)
を
全
(
まつた
)
うせん。
一一八
公
(
きみ
)
尊体
(
おほんみ
)
を保ち給うて、しばらくの
暇
(
いとま
)
を給ふべし。老母云ふ。吾が
児
(
こ
)
かしこに去るとも、はやく帰りて老が心を休めよ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
そこで死ぬと云ふことがない故、天命の
儘
(
まゝ
)
にして、天より授かりしまゝで
復
(
かへ
)
すのぢや、少しもかはることがない。ちやうど、天と人と一體と云ふものにて、天命を
全
(
まつた
)
うし
終
(
を
)
へたと云ふ譯なればなり。
遺教
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
アヌンチヤタはいづくにか
之
(
ゆ
)
きし。ベルナルドオなかりせば、彼人は不幸に陷らで止みしならん。否、彼人のみかは、我も或は生涯の願を遂げ、即興詩人の名を成して、
偕老
(
かいらう
)
の
契
(
ちぎり
)
を
全
(
まつた
)
うせしならんか。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
夕方
(
ゆふがた
)
だし、
外
(
ほか
)
に人間はゐないし、
全
(
まつた
)
く
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「そだそだ、
全
(
まつた
)
ぐだ。」
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
節
(
せつ
)
を
戦後
(
せんご
)
の
国
(
くに
)
に
全
(
まつた
)
ふす
寡婦の除夜
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
全
(
まつた
)
くその通り アハハ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
女王樣
(
ぢよわうさま
)
の
論據
(
ろんきよ
)
は
斯
(
か
)
うでした、
若
(
も
)
し
何事
(
なにごと
)
にせよ、
全
(
まつた
)
く
時間
(
じかん
)
を
要
(
えう
)
せずして
成
(
な
)
し
了
(
を
)
うせられなかつたなら、
所有
(
あらゆる
)
周圍
(
しうゐ
)
の
誰
(
たれ
)
でもを
死刑
(
しけい
)
に
處
(
しよ
)
する。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
そんな
譯
(
わけ
)
で
伊豆
(
いづ
)
山から
歸
(
かへ
)
つてくると、早速家の近くに通ひの
球突塲
(
たまつきば
)
を見つけて、さすがに學校を
全
(
まつた
)
くエスするといふほどではなかつたが
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「あゝ
奇麗
(
きれい
)
になつた。
何
(
ど
)
うも
食
(
く
)
つた
後
(
あと
)
は
汚
(
きた
)
ないものでね」と
宗助
(
そうすけ
)
は
全
(
まつた
)
く
食卓
(
しよくたく
)
に
未練
(
みれん
)
のない
顏
(
かほ
)
をした。
勝手
(
かつて
)
の
方
(
はう
)
で
清
(
きよ
)
がしきりに
笑
(
わら
)
つてゐる。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
全
常用漢字
小3
部首:⼊
6画
“全”を含む語句
全然
全体
完全
健全
全快
全身
全速力
全部
全體
全濡
大英百科全書
安全
全力
全裸
全治
安全弁
全々
全貌
全豹
全焼
...