また)” の例文
かくやもめとなりしを便たよりよしとや、ことばたくみていざなへども、一〇四玉とくだけてもかはらまたきにはならはじものをと、幾たびか辛苦からきめを忍びぬる。
元旦のこのの深さ、山住の我らなるゆゑ、いついつとかはりは無けど、今日はまたとりわけて、よろしかりけり。またく今しづかなりけり。今さらに何をかや云ふ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あふのきて地に臥せる民あり、またく身を縮めて坐せるあり、またたえず歩めるありき 二二—二四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
或るときは共に舟にさをさして青海原を渡り、烟立つヱズヰオの山に漕ぎ寄せつるに、山はまたく水晶より成れりと覺しく、巖の底なる洪爐こうろ中に、けぶり渦卷うづまき火燃え上るさまたなぞこに指すが如くなり。
*魂あり、影あり、然れども生氣はまたくそこに無し。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
思ふとも、思はるるとも、またくすべなし。
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
皆未だまたくは成りでまさぬなるべし。
命の またけむ人は
山に住み世にさかるとも、またく世を厭ふにあらず、五月蠅うるさやとせちに思へど、人来ねばたづきも知らず、妻と我、二人居れども、かくてあれども、時をりはただ寂しくて眼を見合せぬ。
またく新たに斃されて死せるに似たり、銀弓の
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
戦ひをまたくとどめん。
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
いつまでかまたく迷ふぞ、いつまでか飛びてやまぬぞ。磯長しながの小ゆるぎの荒浪千鳥。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
勤務に弱り睡眠に襲はれ、またく其任を
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
山に住み世にさかるとも、またく世を厭ふにあらず、五月蠅うるさやと、せちに思へど、人来ねばたづきも知らず、妻と我、二人居れども、かくてあれども、時をりはただ寂しくて、眼を見合せぬ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ここのやとかげまたく無し消し棄てにふたたびとけずいねにたるらし
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ここのやとかげまたく無し消し棄てにふたたびとけずいねにたるらし
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
三つの円この触れ合のまたけくもしかもほのぼのとよかりけるもの
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
卵わりつつそぞろにたまる目のなみだまたく冬日は寒けかりけれ
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
匂満ちてまたけき牡丹二日ふつかまり我と在りしがくづれてちりぬ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
空ゆ見しまたき淡路の夕がすみ船はすべなもただに片附く
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝光あさかげのおもてに見れば山松やまたくしづけく秋めきしかも
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いつまでかまたく迷ふぞ、いつまでか飛びてやまぬぞ。
めあげよ、かく古りてかくまたけし。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
めあげよ、かくりてかくまたけし。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
またくいま暮れはてし下枝しづえのゆらぎ……
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)