“まったく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真実42.3%
真個15.4%
全然15.4%
事実11.5%
真箇7.7%
3.8%
実際3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「……真実まったくだよ……まだ驚く話があるんだ。主厨カカンの話だがね、あのS・O・S小僧ってな女だっていうぜ。……おめえ川島芳子よしこッてえ女知らねえか」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
仰々ぎょうぎょうしく言出いいだすと、かたき髑髏しゃれこうべか、毒薬のびんか、と驚かれよう、真個まったくの事を言ひませう、さしたる儀でない、むらさききれを掛けたなりで、一しゃくずん一口ひとふり白鞘しらさやものの刀がある。
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
下総しもうさの五味左衛門方を襲い、天国の剣と財宝とを奪い、さらに甲州の鴨屋を襲って、巨額の財宝を手に入れたのを最後として、全然まったく組を解散したっけ)
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
なぜあんな脅迫状を贈ったかは事実まったく好奇心から来た悪戯に過ぎないそうで、酷いことをしたものだ、あの人なんか人格、識見を備えて財産と大切な女の心を握て居るから、悪戯ですむが
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
真箇まったくですね。」
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼の細君に対する基調は、まったくその解決一つでちゃんと定められなければならなかった。今よりずっと単純であった昔、彼は一図に細君の不可思議な挙動を、病のためとのみ信じ切っていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「黒公、見ろ、あったぞ。不思議だよ、実際まったく
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)