“まつたく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眞個34.6%
真実15.4%
眞實11.5%
真個7.7%
7.7%
同意7.7%
眞箇3.8%
事實3.8%
信實3.8%
全然3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にしろよわつたらしい。……舞臺ぶたい歸途かへりとして、いま隧道トンネルすのは、芝居しばゐ奈落ならくくゞるやうなものだ、いや、眞個まつたく奈落ならくだつた。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「人の子枕す時もなし、ああみ怒り……審判さばきの日……。」「人の子枕す……」然うだ、実際だ。人の子は枕する時もない。人の子は枕する時もない。世界十幾億の人間、男も、女も、真実まつたくだ。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
爺さんの喜び樣は眞實まつたく見てゐるのがいぢらしい位ゐで、私のさす一杯一杯を拜む樣にして飮んでゐる。
山寺 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
先生せんせい真個まつたく靱負ゆきへつて、むかしさむらひのやうななんですが、それのまゝゆきえだいて、がうにして若輩じやくはいものです。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
追駈おつかけし節何か間違まちがひにて殺したに相違は有まじつゝまず申立よと問詰とひつめらるれども儀左衞門は白状はくじやうせず否々いや/\まつたく以て殺せし覺えは御座なく尤も白妙と申遊女は兩三度も呼て遊し事御座候へども私しは妻子さいしも有身に候へば人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
同意まつたくですな。』
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
俺に取ツちや眞箇まつたく偶然ぐうぜんに得られた資格で、阿父からいふと必要に迫まられてあたへた資格なんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
眞箇まつたくね。」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
イヤ事實まつたくだよ。それも君、全然まるつきり彼女かれは平氣なんだから驚くぢやないか。幾ら士族の家だつたからつて、ああまで專制政治を振り𢌞されちや叶はん。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
さうでないのだ、信實まつたくだとよ、新聞にあつたのだらう。
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
「いや、それが出來ないのではなからう、んのだらう。負債も平氣、催促も平氣、嘲罵も近隣の評判も全然まつたく平氣なんだからな。少しも氣にかからんのだからな。」
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)