“ほんたう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ホンタウ
語句割合
眞實23.3%
真実17.4%
本當16.3%
本当11.6%
眞當8.1%
眞個5.8%
真箇3.5%
本統2.3%
真当2.3%
本島1.2%
真正1.2%
奔騰1.2%
正直1.2%
正眞1.2%
正真1.2%
眞箇1.2%
真個1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
でもな、眞實ほんたう小額こびたひところ雛鷄ひよっこのお睾丸程きんたまほどおほきな腫瘤こぶ出來できましたぞや、あぶないことよの、それできつ啼入なきいらッしゃった。
誰に遠慮のない鉄斎老人は、時々かうした真実ほんたうの事をいつたものだ。ものずきな世間やら、つんぼでなかつたら老人自身にすら聞かせたいやうな。
きやうさんれが本當ほんたう乞食こじきならおまへいままでのやうに可愛かあいがつてはれないだらうか、振向ふりむいててはれまいねとふに
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まさかにいたほどでもあるまいが、それ本当ほんたうならば見殺みごろしぢや、みちわたし出家しゆつけからだれるまでに宿やどいて屋根やねしたるにはおよばぬ、追着おツついて引戻ひきもどしてらう。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
胸の中には絶望の聲——「今度こそ眞當ほんたう代人かはりが來た。きさまの運命は今日限りだ! アト五時間だ、イヤ三時間だ、二時間だ、一時間だツ!」
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
多分さうした綽名あだなのある何處かの奇人ででもあらうと思つてゐると、それが眞個ほんたうの陸軍大將西郷隆盛であつたのに驚いたことは、今でも半月に一度ぐらゐ思ひ出してゐる。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
『はゝゝゝゝ、君は直に左様さうおこるから不可いかん。なにも君だと言つた訳では無いよ。真箇ほんたうに、君のやうな人には戯語じようだんも言へない。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
落語家らくごか見識けんしきからすると、『新玉あらたまの』は本統ほんたう發句ほつくだが、『たまの』は無茶むちやだとして、それで聽衆ちやうしうわらはせようとするんだが、おれところこれことなりだ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
わしは驚ろいたよ お前のゆめの話の中でそれだけは真当ほんたうのことだよ
『いや、豫定通よていどうり、明日めうにち試運轉式しうんてんしきで、それより一週間いつしゆうかん以内いないには、本島ほんたう出發しゆつぱつすること出來できませう。』とひつゝ、日出雄少年ひでをせうねんむかつて
櫻木大佐等さくらぎたいさらは二十四夜半やはん電光艇でんくわうていじやうじて、本島ほんたうはなれ、その翌日よくじつ拂曉ふつぎようには、橄欖島かんらんたう島蔭しまかげ到着たうちやくする約束やくそく
今は貴嬢あなた真正ほんたうに貴嬢の一心を以て、永遠の進退を定めなさるべき時機である、——愛の子か、のろひの子か——けれど君の姉さんが此際、撰択せんたくの道をあやまつ如き
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
真正ほんたうに貴嬢ばかりは別だつたワ——他人様ひとさんのことばかり言へないの、私だつてもネ、梅子さん、笑つちや厭よ、道時のことでは何程どんなに貴嬢の御世話様になつたか知れないワ、私
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
聳然すつくりそら奔騰ほんたうしようとするほのほよこしつけ/\疾風しつぷうつひかたまりごとつかんでげた。つぶてはゆらり/\とのみうごいて東隣ひがしどなりもりがふはりとけて遮斷しやだんした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
少しもひどい言ひ分ぢやありません、正直ほんたうのことです、——実直に働いてるものは家もなく食物もなく、監獄へ往つたり、餓死したり、鉄道往生したりして、利己主義の悪人が其の血をすつ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
正眞ほんたうの教育者といふものは、其完全無缺な規定の細目を守つて、一毫亂れざるていに授業を進めて行かなければならない、若しさもなければ、小にしては其教へる生徒の父兄
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
正真ほんたうの教育者といふものは、其完全無欠な規定の細目を守つて、一毫いちがう乱れざるていに授業を進めて行かなければならない、若しさもなければ、小にしては其教へる生徒の父兄
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
眞箇ほんたうに何時も/\先生に許り御迷惑をかけて。』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼男あのをとこ饒舌家おしやべりで、真個ほんたうに仕方が無い奴だ。』と独語ひとりごとのやうに言つた。やがて、銀之助は何か思ひついたやうに、『何ですか、勝野君は其様そんなに御寺へ出掛けたんですか。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)