“撰択”のいろいろな読み方と例文
旧字:撰擇
読み方割合
せんたく83.3%
おみたて16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
撰択せんたくと云う事が、あながちに甲はとる、乙は捨てると云う意味だと思うと誤解が生じやすうございますからちょっと弁じておきました。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
生活に懐疑と倦怠けんたいと疲労と無力さとをばかり与える日常性をのみ撰択せんたくして、これこそリアリズムだと、レッテルを張りめぐらして来たのである。
純粋小説論 (新字新仮名) / 横光利一(著)
嬢様の撰択おみたてに預からうといふ野心満々たる面々は何れも愚劣極まつた鼻持ならぬ連中だ子。君達も及ばぬ恋の滝登りに首尾よく及第しやうといふ僥倖党げうかうたうだから断念あきらめめ話して聞かせやう。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)