“しんこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
糝粉30.4%
真個17.4%
新妓15.2%
新粉13.0%
新古4.3%
新香4.3%
真箇4.3%
眞己2.2%
新湖2.2%
榛楛2.2%
津滬2.2%
眞個2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
劇場の出方でかたや茶屋の若い者などは、休場中に思い思いの内職を稼ぐのが習いで、焼鳥屋、おでん屋、飴屋、糝粉しんこ屋のたぐいに化けるのもあった。
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
彼の家庭は真個しんこに日本における家庭の標本なり、模範なり。彼みずから曰く、「謹んで吾が父母伯叔はくしゅくを観るに、忠厚勤倹を以て本と為す」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「待ちなさりまし。おお、あの島屋の新妓しんこさんならきっと居るやろ。聞いて見や。喜野、ソレお急ぎじゃ、廊下走って、電話へかかれや。」
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
氣のきいたお玉が新粉しんこまみれた廿日鼠のやうに、チヨロチヨロと奧へ入りました。が、肝腎かんじんのお葉はなか/\出てくる樣子はありません。
夫婦の情愛に新古しんこはないはず。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
不器用なお作がこしらえてくれた三度三度のゴツゴツした煮つけや、薄い汁物つゆものは、小器用なお国の手で拵えられた東京風のおかずと代って、膳の上にはうまい新香しんこを欠かしたことがなかった。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
真箇しんこの万葉崇拝者をただ一人だに見出だす能はざるに失望し
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
〔譯〕本然ほんぜん眞己しんこ有り、躯殼くかく假己かこ有り。須らく自らみとめ得んことを要すべし。
〔譯〕眞己しんこを以て假己かこつ、天理なり。身我しんがを以て心我をがいす、人欲じんよくなり。
新湖しんこのこととて、だ生々しいところが、往々おうおうにして見える、船頭の指すがままに眺めると、その当時までは、村の西にあって、幾階段かを上ったという、村の鎮守の八幡のやしろも、今吾人ごじんの眼には
雪の透く袖 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
其事は猥瑣わいさにして言ふに足らぬが、幕末の風俗を察する一端ともなるべきが故に、しばらしもに録存する。榛楛しんこるなきのそしりは甘んじ受くる所である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
北平の太守で奮武将軍の公孫瓚こうそんさんがその十六鎮の軍であったが、げきに応じて、北平から一万五千余騎をひっさげて南下してくる途中、冀州の平原県(山東省・津滬しんこ線平原)のあたりまで来かかると
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日出雄少年ひでをせうねんをば眞個しんこ海軍々人かいぐんぐんじんゆだねんとせしかれちゝこゝろざしが、いま意外いぐわい塲所ばしよで、意外いぐわいひとよつたつせらるゝこのうれしき運命うんめいに、おもはず感謝かんしやなみだ兩眼りようがんあふれた。