“全然（まったく）” の例文

それならば大友はお正さんに恋い焦がれていたかというと、全然（まったく）、左様（そう）でない。ただ大友がその時、一寸左様（そう）思っただけである。

恋を恋する人 (新字新仮名) ／ 国木田独歩(著)

（下総（しもうさ）の五味左衛門方を襲い、天国の剣と財宝とを奪い、さらに甲州の鴨屋を襲って、巨額の財宝を手に入れたのを最後として、全然（まったく）組を解散したっけ）

血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) ／ 国枝史郎(著)

全然（まったく）です。

みみずのたはこと (新字新仮名) ／ 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)

云うまでもなく吾々はもはや断じて山吹殿を折檻（せっかん）致して木曽家の様子を聞こうなどとは致しませぬ。のみならずあなたの進退は、今後とも全然（まったく）自由でござる。

蔦葛木曽棧 (新字新仮名) ／ 国枝史郎(著)

“全然”の解説

全然（ぜんぜん）は日本語の単語のひとつ。
副詞。
打消しの言葉や否定的な表現を用いて
まったく。まるで。少しも。まるっきり。
なのであるが、肯定的な表現を用いることもある。
日本語学では肯定的な表現は正しいとされている。
(出典:Wikipedia)

全	常用漢字 小３ 部首:⼊ 6画
然	常用漢字 小４ 部首:⽕ 12画