“白鞘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらさや69.7%
しらざや21.2%
しろさや6.1%
しろざや3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見ると、なる程、胸の辺の藁がズタズタに斬りきざまれて、そこに小型の白鞘しらさやの短刀が、心臓をえぐった形で、突き立ててあった。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かつて学生のころ、重吉は水戸出身の同級生と争って、白鞘しらざや匕首あいくちでおどかされた事があってから、非常に水戸の人を恐れているのである。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
これもどうように、なんの支度したくらしいよそおいもしていない。ただ、いささか観衆かんしゅう好奇心こうきしんをみたしたのは、それが白衣びゃくえ白鞘しろさや太刀たちをさした六らしい風采ふうさいだけであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
局長は白鞘しろざやの短刀を腰にさしている。あと舷側まで、ほんの一伸ひとのびだ。おそれているわけではないが、胸が躍る。局長は、ひょいと身体をかるく浮かして、舷側に手をかけた。
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)