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まツた
あなやと
思ふと
更に、もとの
顔も、
胸も、
乳も、
手足も
全き
姿となつて、
浮いつ
沈みつ、ぱツと
刻まれ、あツと
見る
間に
又あらはれる。
『
眞箇だ、
可厭になつちまう、さうだとも、
全くさ!』『
僕の
云つた
通りにお
爲よ、
卑怯だね!』
終に
愛ちやんは
再び
其手を
伸ばしてモ一
度空を
掴みました。
其と
同時に
此処に
日の
光を
遮つて
昼もなほ
暗い
大木が
切々に一ツ一ツ
蛭になつて
了うのに
相違ないと、いや、
全くの
事で。
いえもう
何でございます、
実は
此先一
町行け、
然うすれば
上段の
室に
寝かして一
晩扇いで
居て
其で
功徳のためにする
家があると
承りましても、
全くの
処一
足も
歩行けますのではございません